ももクロ流 5人へ伝えたこと 5人から教わったこと の感想

一気に読みました。コアなファンであれば、もう知っている事と思うが、私みたいに途中からの人は知るべき歴史だと思う。
高いのは承知しています。でも手元に置いておきたい一冊と思います。
国立で「奇跡の5人」といった玉井。確かに奇跡の5人だとおもった1冊。

マネージメントの視点からももクロを語る、川上アキラマネージャーによる著作。
メンバーを中心に据えた普通のアイドル本や雑誌の特集記事なんかとは、一味二味異なった内容となっています。
発行元が日経ＢＰということで、そこはらしさが出ているなと感じました。

グループの歴史を時系列に振り返る、そして、そこをメンバーとの直接対話の中から再検証していく、という構成となっていて、読み応えは結構あります。
川上氏が発した提言、格言（？）も紹介されていて、氏が高いレベルの常識人であることも同時に理解することが出来たりもします。
彼がメンバーに語ったという言葉の数々は、我々一般のサラリーマン社会においてもほぼ同様に当てはまることばかりであり、とても共感出来たりもしました。
・・・ま、普段上司から説教されていることとダブる点があったりするので、こちらとしては少々耳が痛くなるという側面があったりもする訳ですが・・・。
今現在学生or未就労の若いモノノフの方々には、自己啓発の意味合いからも、是非一読して頂きたい本になっているとも感じさせられました。

全体的な内容について、特に大きな不満はないです。
但し、個人的には、もう少し色のあるものを期待していただけに、その点は若干残念ではありました。そういった部分を期待する向きには、本書はあまりお勧めできません。はっきり言って、メンバーのクリアなフォト等はかなり少ないです。
そしてまた、収録された川上氏の記述についても、トークイベント等により既出のものが多く含まれていて、熱心なファンにとっては特に目新しさはないというのも、これは否めないところ。
要は、これまで断片的であった諸々の情報が、ここにおいて効率的に整理され、そして集約統括されているといった感じでしょうか。・・・

しかしながら、ももクロのこれまでの歩みを、視点を変えて探訪させてくれるという本書の持つ特性は、十二分に僕らモノノフを楽しませてくれるとも思っています。
少々ビミョーな部分も有りはしますが、個人的には買ってよかったと思いました。