GOSICK VII ゴシック・薔薇色の人生 (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトルGOSICK VII ゴシック・薔薇色の人生 (角川文庫)
発売日2011-03-25
製作者桜庭 一樹
販売元角川書店(角川グループパブリッシング)
JANコード9784044281151
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

約4年ぶりにファン待望の長編シリーズが刊行されました。

出版レーベルが事実上の廃刊となり一時は新刊がでないのではと危ぶまれましたが
装いも新たにヴィクトリカと久城君の2人は物語の新しい舞台についに戻ってきました。

クリスマスの夜に、2人が挑むのは王国最大の謎である10年前の王妃の殺人事件。
死後も彼女を悼む声が多く王都の劇場では、奇しくも王妃の数奇な人生を題材にした劇が再演される。

今回のテーマは過去と現在の交錯です。

王妃殺人事件の影に潜む真実を追い求める2人とその一方、真実を知らず美しいフィクションとして王妃や周辺の人々を演じることに情熱をかける俳優達のコントラストが素晴らしいです。

俳優、踊り子といえば、それだけでどのような人物の過去が明かされるか原作者ファンならピンと来る人もいると思います。

タイトルであり作中なんども繰り返される「薔薇色の人生」
最後まで読むと、登場人物それぞれの人生に対して思いを馳せ、その言葉や詩の持つ意味の重さに自然と涙が零れました。

今回の物語でまた1つ過去の大きな謎が消え去ったことで、小さな2人は近づきつつある「大きな嵐」という現実を直視し始めます。
物語の上でも過去と現在が交錯し、物語はいよいよ終演に向けて走り出すのでしょう。

今年の夏に刊行予定の最終刊で2人の物語がどうした終わりを迎えるか今から待ち遠しいです。
全てを終えたときに2人の人生がLa Vie en roseと思えるよう祈るばかりです。

図書館塔や、百貨店といった西欧の建築物の描写が非常に魅力的な本シリーズで、歴史ある劇場という舞台装置をもうすこし魅力的に活用してもらいたかったという残念な気持ちから評価は☆4つとさせて頂きました。

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