ターミネーター:新起動/ジェニシス 3D&2Dブルーレイセット(2枚組) [Blu-ray] の感想

ロボットなのに皮膚が老けるという荒技で、新旧のシュワ対決や
意外な黒幕など楽しめる要素も多いのですが
振り返ってみれば良かった場面はキャメロンが1.2作目でやった要素の
焼き直しであって、この作品ならではの場面が弱いのが残念な作品でした。
時間軸も妙に複雑にした（ように見せる）為、途中でタイムパラドクスなど
どうでも良くなってしまうので、話しの推進力が弱いです。
アクションもバスのトンボ返りなど「ダークナイト」の焼き直しですし
T2と同じリキッドメタル役のイ・ビョンホンも途中で何となく
出て来なくなってしまいます。

ただ本作の良い所はシリーズ初の3D&DOLBY ATMOSです。
この点に関しては、未来での戦闘場面や核爆発
ヘリや橋の高所でのアクションなど、素晴らしい立体感があります。
音響も素晴らしく、真上から物が落ちてきたり
タウムマシンでの包囲感なども迫力満点です。

加えて本作の美点はエミリア・クラーク演じるサラ・コナーで
ちょっと童顔＆巨乳で、今までの男っぽく逞しいサラ・コナーとは違う
魅力があります。逆に言うと彼女以外の役者に
華がなさすぎるのですが…。

ターミネーター3が公開された時も、結構賛否ありましたし
（個人的にあのブラックなエンディングは好きでしたが）
未来だけだとロボットが出るだけのマッドマックス2になってしまった4なども
それなりの魅力はありましたが、キャメロン作品以外は
どれも成功したとは言いがたく
なんとなく本作で何がやりたかったのかが見えてこない作品でした。