オールド・テロリスト の感想
参照データ
タイトル | オールド・テロリスト |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 村上 龍 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784163902395 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » ま行の著者 |
購入者の感想
村上龍氏のファンで、ほとんどの著作を読み、その中の半分くらいは繰り返し読んでいるものです。
特に、「五分後の世界」「最後の家族」などが好きです。
私は、最近の著作やエッセイをことごとく批判してきました。
簡単にいうと「エネルギーを感じない」からです。読後の「何かを変えなければ」と思える感覚が欠如した作品が多いからです。
もちろん今回の作品も、例えば「五分後の世界」と比べればエネルギー量はやや少ないかもしれません。
連載だったものですから、昔のことを振り返る場面も多く、少し冗長にも感じます。
しかしながら、村上氏らしさがところどころに垣間見え、正直読む手は止まりませんでした。
少しずつ物語が展開していくところ、はっとするような急展開、セキグチへの心理描写、そしてラスト。
「静かな怒り」については、「そうきたか」と思いました。セキグチの揺れる振り子とうまくシンクロしていると感じます。
昔からのファンも、初めて読む人も、著者らしさが詰まった、読んで損はない一冊です。
特に、「五分後の世界」「最後の家族」などが好きです。
私は、最近の著作やエッセイをことごとく批判してきました。
簡単にいうと「エネルギーを感じない」からです。読後の「何かを変えなければ」と思える感覚が欠如した作品が多いからです。
もちろん今回の作品も、例えば「五分後の世界」と比べればエネルギー量はやや少ないかもしれません。
連載だったものですから、昔のことを振り返る場面も多く、少し冗長にも感じます。
しかしながら、村上氏らしさがところどころに垣間見え、正直読む手は止まりませんでした。
少しずつ物語が展開していくところ、はっとするような急展開、セキグチへの心理描写、そしてラスト。
「静かな怒り」については、「そうきたか」と思いました。セキグチの揺れる振り子とうまくシンクロしていると感じます。
昔からのファンも、初めて読む人も、著者らしさが詰まった、読んで損はない一冊です。