西洋経済史 (有斐閣アルマ) の感想
参照データ
タイトル | 西洋経済史 (有斐閣アルマ) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 奥西 孝至 |
販売元 | 有斐閣 |
JANコード | 9784641124042 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 経済学 |
購入者の感想
西洋経済史の日本語テキストとしては最近年の出版であり、もう少し注目を集めても良いと思うのですが、まだレビューが無い所に、日本における当該学問分野の退潮を見るよでやや寂しい気がします。
本書は専門分野を異にする4人の研究者が執筆しています。「商業の復活」から大航海時代、オランダ覇権、第1次・2次「産業革命」、2次に渡る世界大戦と戦後経済史までカバーされており、近世・近代経済史を大掴みに理解するためには、バランスの取れた有用なテキストであると思います。第3章で、工業化の学説史が独立的に取り扱われているのも、私のような素人には大変ありがたいポイントです。
惜しむらくは、イントロで、経済史の伝統的テーマである資本主義の成立(「産業革命」or「工業化」)と『中世以降という非常に長いスパンで把握しなければいけない』市場経済化の2つのテーマを同時に視野に入れるとしながら、後者に関する記述量がやや少なく感じられたことです。工業化に先立つ西欧の市場経済化をもたらした条件、金融・商業技術革新についてもう少し詳細な分析を読みたくなります。欲しがりすぎかも知れませんが。
本書は専門分野を異にする4人の研究者が執筆しています。「商業の復活」から大航海時代、オランダ覇権、第1次・2次「産業革命」、2次に渡る世界大戦と戦後経済史までカバーされており、近世・近代経済史を大掴みに理解するためには、バランスの取れた有用なテキストであると思います。第3章で、工業化の学説史が独立的に取り扱われているのも、私のような素人には大変ありがたいポイントです。
惜しむらくは、イントロで、経済史の伝統的テーマである資本主義の成立(「産業革命」or「工業化」)と『中世以降という非常に長いスパンで把握しなければいけない』市場経済化の2つのテーマを同時に視野に入れるとしながら、後者に関する記述量がやや少なく感じられたことです。工業化に先立つ西欧の市場経済化をもたらした条件、金融・商業技術革新についてもう少し詳細な分析を読みたくなります。欲しがりすぎかも知れませんが。