自宅で看取るいいお医者さん  家族と平穏死をかなえる完全ガイド (週刊朝日ムック) の感想

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タイトル自宅で看取るいいお医者さん  家族と平穏死をかなえる完全ガイド (週刊朝日ムック)
発売日2015-06-30
販売元朝日新聞出版
JANコード9784022775047
カテゴリ » ジャンル別 » 暮らし・健康・子育て » 介護

購入者の感想

亡くなるまぎわに、延命治療という名の拷問に苦しみ、
いろいろなチューブにつながれ、点滴でむくみ、
睡眠薬で眠らされたまま旅立たねばならない…。

そんな幕引きはゴメンだ、という人が急激に増えている。
住み慣れたわが家で安らかに逝かせたい。逝きたい…。
本気でそう思ったとき、このガイドブックは使える。たとえば

70歳目前の女性が卵巣がんの治療をし(近藤誠先生に言わせれば
放置の方がよほどラクだったと思うが、その議論はさておき)
手術→抗がん剤→腸閉塞→人工肛門→抗がん剤中止→再び腸閉塞→点滴開始
という段階で退院したケース。自宅で死を迎えるまでの6週間に
おこりうるさまざまな事態が、死のまぎわや死後のことも含めて
時系列でていねいに、全部で8ページ使って解説されている。

全国の、在宅療養を支援する
3980の診療所を、
合計患者数、死亡患者数と自宅看取り率、
緊急往診数、担当医師の数まで
調べて都道府別に表にしてあるのもありがたい。
編集者はどれほど労力と時間と神経を使っただろう。

また全編に医師たちの「旅立とうとする人に、心臓マッサージや
人工呼吸器などの医療行為は、楽に逝ける手立てにはならない」
「最期の場面に医者や看護師は必要ない。本人の手を握り、
声をかけ、息を引き取るところを見届けるのは家族」
「容態急変に家族が動転して救急車を呼ぶと、
積極的治療をされ、本人が望まない苦しい死を迎えることになる」
などの、「安らかな在宅死」に的を絞ったアドバイスがあり、
衰えの目立つ老親を抱える身として、腹が据わる。

巻頭対談で作家・医師の久坂部羊氏が「元麻酔医の
父が、85歳で前立腺がんが見つかったが
自然に任せたいと、なにもしなかった。2年後、
在宅で穏やかに逝った」と語っているのも印象的。
医療を知り尽くした医者一家の選択が
「高齢期のがんは放置して安らかに在宅死」だったのだ。

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