脳・神経科学の研究ガイド の感想

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参照データ

タイトル脳・神経科学の研究ガイド
発売日販売日未定
販売元朝倉書店
JANコード9784254102598
カテゴリジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 基礎医学 » 神経科学

購入者の感想

「神経科学研究法」のような概説的授業の教科書にはぴったりです。
神経科学系の学部生・大学院生が自分のゼミ以外で行われている研究手法について概観するのに良い本だと思います。
この本のメインターゲットは、動物を使った電気生理、細胞標本、分子、遺伝子導入など、生きたヒトを扱わない学生かな。
あくまで概観なので、どんな研究手法があるのかなど広く浅く知りたい人向け。詳細はまた別に先生や専門書、論文にあたるべきです。

とくに心理・教育系で、「生きたヒト(と書くとあれですが)」を対象に研究する学生は要注意。
医学・生物学系の手法の原理などを知りたい人は別ですが、脳波やMRI等の研究法について深めたい人に役に立ちません。
ホールブレインイメージングとして、
 構造的脳イメージング…血管造影、CT、MRI、DTI(拡散テンソル)
 機能的脳イメージング…fMRI、PET、SPECT、EEG、MEG、NIRS
 機能的イメージング実験のデザインと解析
とありますが、これだけの内容で30ページです。
つまり、一つの内容につき、図付きで1~2ページ程度のボリュームしかありません。

対象を選ぶ(初学者向けで、自分の研究方法を深めたい院生やヒト研究を中心にした院生には向かない)のでマイナス1
マイナスカラー図版がないのでマイナス1、とさせていただきます。

米国でベストセラーとなった本の翻訳がようやく出版された。
研究室の大学院生や若いメンバーに実験方法を学習させる適当な方法が見つからず苦慮していた。
この本はそれを解決してくれそうに感じた。
本書は、全脳イメージング、行動、電気生理、顕微鏡技術、分子生物学上のほとんどすべてのテクニック、
細胞培養法などを取り上げている。このように神経科学の研究で利用される実験方法や技術を
ほぼすべてカバーしている書籍はほかに見たことがなく、唯一のテキストではないか。
網羅的であるが、各方法の説明は、非常にわかり易く、丁寧であるので理解しやすい。
さらに、色々な角度から論じてあり、実際の実験者とコミュニケーションを十分に取って
執筆したことが端々に感じられる。
本書を今後研究室の実験用の学習書として採用する研究室が増えるのではないかと感じた。
少々不満を述べれば、コストの制限上のためと思われるが、カラーの図が少ないのが、残念である。

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