太平記(三) (岩波文庫) の感想

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タイトル太平記(三) (岩波文庫)
発売日販売日未定
販売元岩波書店
JANコード9784003014332
カテゴリ古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » その他の物語文学

購入者の感想

文庫本第三冊は第16巻から第21巻まで、西国で勢力を立て直した足利尊氏が
東上しながら勢いを増す中、宮方の総大将新田義貞は勾当内侍との別れを惜しんで
進発が遅れ、山陽での合戦では敵陣を攻めきれないまま京へ後退し、その中で
楠正成は桜井駅で長男の正行に遺訓して別れ、湊川で足利直義に敗れ自刃します。

その後比叡山に籠った宮方の内、後醍醐帝は尊氏の策略で山を下りて幽閉され、
新田義貞は一宮や東宮を伴って北陸に落ちて再起を図り、金ケ崎の凄惨な
籠城戦の中で新田義顕や一宮が自刃するものの、義貞らは抜け出して杣山に拠り、
足利(斯波)高経の足羽城を攻めますが、義貞は流れ矢に当たり命を落とし、
都大路に渡された義貞の首を見た勾当内侍は落飾して嵯峨に籠ります。

京を抜け出した後醍醐帝は吉野に落ちて、いわゆる南朝が始まり、その知らせを
受けて脇屋義助が京へ向かうと、男山の官軍を攻めていた高師直は義助に背後を
攻められるのを避けるため、八幡宮を焼いて撤退します。

そうして、南朝では後醍醐帝が崩御し、八宮を後嗣にするものの、南朝の衰退は
いかんともしがたく、それでも南朝方を盛り上げようと各地で戦いが行われる中、
塩冶判官の奥方に横恋慕した好色の師直に追い詰められた判官が、
「師直に於いては七生まで敵となり」と恨みを遺して出雲佐々布山で自刃した
ところで第三冊が終わります。

このほか、太平記には平家物語のパロディ的なアメニティ、たとえば那須与一、
大物浦、逆艪、小宰相、などを思い起こさせる、無名な人々を主人公とする短い
挿話がところどころに散りばめてあり、高師直に関しては、清盛の驕慢と
残忍さを受け持つキャラとして、やや潤色して使われるきらいがあります。

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