安倍政権と日本政治の新段階 新自由主義・軍事大国化・改憲にどう対抗するか の感想
参照データ
タイトル | 安倍政権と日本政治の新段階 新自由主義・軍事大国化・改憲にどう対抗するか |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 渡辺 治 |
販売元 | 旬報社 |
JANコード | 9784845113149 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門 |
購入者の感想
「なぜ自民党はあんなに大勝したのか?」「なぜ安倍政権は高い支持率を保持しているのか?」「安倍政権は改憲で何をねらっているのか?」「なぜ革新政党の支持は伸び悩んでいるのか?」などのいくつもの「なぜ」に答えようとする憲法学者の最新著作。
まず第一章では、総選挙の結果を分析し民主党の歴史的大敗と同時に議席では圧勝の自民党にも政治基盤としては脆弱である事実、また保守政治の安全弁でありさらに右旋回のアクセルを期待されている維新の会の位置、さらに社共の減退の実態が明らかにされる。ついで第二章では、1990年以後の新自由主義の時代をおおきくとらえて現在は第三期と規定する。その大攻勢の内容を第三章で詳述。「強い日本」の復活をめざし、構造改革の再起動、軍事大国化の再稼動、新保守主義の対応の三本柱。「戦争できる国家」づくりの改憲が最終目標。これらに抗する運動を、というのが著者渾身の第四章の提起である。
著者の危機感はよく判るが、果たして提起されているような「新しい共同」が現実に可能なのかどうか、評者としては疑問が残るのが正直な感想である。「国民連合」へ至る道は遠い、と残念だが言わざるを得ない。
まず第一章では、総選挙の結果を分析し民主党の歴史的大敗と同時に議席では圧勝の自民党にも政治基盤としては脆弱である事実、また保守政治の安全弁でありさらに右旋回のアクセルを期待されている維新の会の位置、さらに社共の減退の実態が明らかにされる。ついで第二章では、1990年以後の新自由主義の時代をおおきくとらえて現在は第三期と規定する。その大攻勢の内容を第三章で詳述。「強い日本」の復活をめざし、構造改革の再起動、軍事大国化の再稼動、新保守主義の対応の三本柱。「戦争できる国家」づくりの改憲が最終目標。これらに抗する運動を、というのが著者渾身の第四章の提起である。
著者の危機感はよく判るが、果たして提起されているような「新しい共同」が現実に可能なのかどうか、評者としては疑問が残るのが正直な感想である。「国民連合」へ至る道は遠い、と残念だが言わざるを得ない。