ラマナ・マハルシ アルナーチャラ・ラマナ―愛と明け渡し の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

聖なる山、アルナーチャラを、父として、師として、生きとし生けるものすべての真我として、生涯変わらぬ愛と明け渡しに生きた、ラマナ･マハルシの写真集です。

巻末に、シュリー･ラマナアシュラマム発行のすべての書籍からの引用許可が与えられてと記されているように、写真集という形のため、文章量は膨大とは言えずとも、厳選された深みのある箴言ばかりが、様々な文献から出典されています。

前半はモノクロ、後半はカラー写真で、陽の光や夕暮れ、星空を湛えた雄大なアルナーチャラの自然、そしてその風景に溶け込むように寄り添っているラマナの安らぎに満ちた表情が印象的です。

本書に記されていますが、アルナーチャラのアルナとは、それはあなたである、という意味であり、彼にとって、アルナーチャラという聖地は、二元を超越した純粋意識そのものであり、その中で個人は消え、すべてのものの真我として、ラマナ･マハルシは愛と明け渡しの徹底した生きざまを全うしたと受けとりました。

彼が語っているとおり、帰依者も神も讃歌も、すべては真我であり、そこに分離はないという、深い愛を感じ取れる良書です。