幻想植物園 花と木の話 の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

震災のあった2011年からはじまった、巖谷國士さんの3年にわたる連載エッセー「花と樹の話 私の植物誌」を、毎月とても楽しみにしていました。身のまわりの花や木をテーマにした連載は、みじかい限られた字数のなか、さまざまな色にキラキラ光る言葉と発見がとても印象的でした。

そして今回、『幻想植物園 花と木の話』という1冊のご本に改題され、著者の巖谷さんがそれぞれの文章にさらに手を入れられて、ご自身で選ばれた（撮られた）写真も挿入されて……ページをめくるたびに、季節を感じ、自然を感じ、さまざまな自分自身の植物との思い出をおもいかえしてしまうほど……1話ごとのキラキラは、ますますパワーアップしましたね！

まだ実物を見たことがない植物も、空想のなかでしか会ったことのない植物もありましたが、不思議と巖谷さんの文章から、すでに出会ってしまっているかのようです。36の花と木のうち、自分はどれが好きか？　そんな〈遊び〉をしてみたくもなり、選べないでいるあいだは、36の花と木が自分の身のまわりにないかしら……と見回しては探してしまうほどです。
それほど、いずれの花や木とも仲良くなりたい！と思わせてくれる、巖谷國士さんのつむぐ植物の物語が満載です。

ぜひとも連作『幻想植物園 花と木の話Part 2』を期待します！

植物への愛を再確認できる本当にすてきな本！　私たちは植物に育まれていると再認識できる本！
オススメです！