江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣 (光文社文庫) の感想
参照データ
タイトル | 江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣 (光文社文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 江戸川 乱歩 |
販売元 | 光文社 |
JANコード | 9784334739799 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 |
購入者の感想
この本の最大の目玉はなんと言っても表題作「陰獣」の別バージョンです!その「陰獣」前々から自作自解などで乱歩自身が初出時に結末が不評だったので一部を改変した別バージョンを作ったことが知られていたが、それが収録されているのだ。さすがに別バ全編は収録されてないが、改変された箇所(冒頭と結末部分)のみ巻末の解説中に収録されています。で感想はと言うと…これはこれで有りかなと。もちろん現行のオリジナルバージョンの輝きには及ぶべくもないが、これはこれで面白いし充分魅力的だし、けして取って付けたような出来の悪い改変レベルにはなっておらず自然に乱歩らしい味のあるモノになっています。尚、この光文社の乱歩全集シリーズには他にも「地獄風景」「猟奇の果」の二作品が別エンディングバージョンも収録されています。このように今まで陽の目を見なかった貴重な別バージョンが特典収録されている光文社の乱歩全集は乱歩ファンにとっては非常に嬉しいコレクターズアイテムだと思います!0