脱法ドラッグの罠 (イースト新書) の感想
参照データ
タイトル | 脱法ドラッグの罠 (イースト新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 森鷹久 |
販売元 | イースト・プレス |
JANコード | 9784781650401 |
カテゴリ | ジャンル別 » ノンフィクション » 事件・犯罪 » 事件一般 |
購入者の感想
若手ライターが、危険ドラッグの実態に迫るべく取材を続け、新書としてまとめたものである。
危険ドラッグが、いかに広く一般人に浸透しているのか危機感を感じるには十分な内容である。従来の乱用薬物は、暴力団や外国人が関係するかなり特殊な世界であったが、危険ドラッグは一般人が作り、一般人が売り、一般人が乱用するという異例の社会問題なのである。
しかし残念ながら、本書はルポとしては三流である。著者は若者向けファッション誌編集者上がりのフリーライターとのことだが、記者としての基本的なトレーニングも受けていなければ、物書きとしてのトレーニングもなく、科学ライターとしての最低限の科学的知識もない。著者自身が脱法ハーブに手を出しているのに(!)、他人には厳しく正義を口にするなど、その正義感・倫理観はご都合主義的で薄っぺらだ。取材の対象と方法は非常に偏っていて、憶測や勢いで書かれている部分も多く、全くの初心者が読むと誤解を招く部分も多い。本書の3分の1以上を占めるメインの「第3章 ルポ・製造工場潜入」はただの苦労話で、肝心のルポとしては貧弱すぎる。
現在の薬物事情は高度に専門的になってきており、化学知識・薬学知識のない素人記者が取り組むには荷が重すぎる。最近では報道番組でも危険ドラッグ特番が組まれているが、そのような特番では、専門家が出てきて適切な補足をしてくれる分だけ勉強になるだろう。
危険ドラッグが、いかに広く一般人に浸透しているのか危機感を感じるには十分な内容である。従来の乱用薬物は、暴力団や外国人が関係するかなり特殊な世界であったが、危険ドラッグは一般人が作り、一般人が売り、一般人が乱用するという異例の社会問題なのである。
しかし残念ながら、本書はルポとしては三流である。著者は若者向けファッション誌編集者上がりのフリーライターとのことだが、記者としての基本的なトレーニングも受けていなければ、物書きとしてのトレーニングもなく、科学ライターとしての最低限の科学的知識もない。著者自身が脱法ハーブに手を出しているのに(!)、他人には厳しく正義を口にするなど、その正義感・倫理観はご都合主義的で薄っぺらだ。取材の対象と方法は非常に偏っていて、憶測や勢いで書かれている部分も多く、全くの初心者が読むと誤解を招く部分も多い。本書の3分の1以上を占めるメインの「第3章 ルポ・製造工場潜入」はただの苦労話で、肝心のルポとしては貧弱すぎる。
現在の薬物事情は高度に専門的になってきており、化学知識・薬学知識のない素人記者が取り組むには荷が重すぎる。最近では報道番組でも危険ドラッグ特番が組まれているが、そのような特番では、専門家が出てきて適切な補足をしてくれる分だけ勉強になるだろう。