拳精 〈日本語吹替収録版〉 [DVD] の感想

「七殺拳」が、テーマだが。悪役のジェームス・ティエン氏の最初のシーンで
ブレインバスターが出ていた。この間youTubeで見た物は、回し蹴りか横蹴りを片手で受けて
もう片方の手で、軸足を持って自分の後方に持ち上げて投げるという技だった。打ち所が悪ければ
死亡するだろう。その他、経穴に関しても、おそらく急所となる箇所もそのまま紹介されているのが
現状と考えられる。やはり、少林拳は、使い手が十分に配慮する必要があるものだ。
さて、拳精が現れた時、成龍氏・他が「ヨウクァイ」という発音をしていたようだが、妖怪に
繋がると考えられる。台湾の後の来々キョンシーズの原点の「幽幻導士」でも、太目の警察署長が
「ヨクワィェ」みたいな発音をしていた記憶がある。この当たりは、やはり共通なのだろう。

本編に関して、五獣拳は少林寺への道で、悪僧が壁の絵を見て、こっそり稽古していたのが
実際に使用される物で、成龍氏はそれを、全身運動も加味してアレンジしたものと考えられる。
七殺拳として使用される・胸への攻撃・肘と裏拳のコンビネーションなどは、私の最初の拳法書に
普通に出ていた。先にも書いたが、本当に恐ろしい事だ。
今回は、必殺技として「金剛掌」というのがあったが。おそらく心臓を攻撃して止める物ではと
推察される。ただ掌の使用は、このように張り手ではなく、手の下部の膨らんだ部分を使用する
物が多い。陳家太極拳老架式の金鶏独立のように、下から顎を突き上げる。
あるいは、横から顎を殴打するなどの攻撃が有効と考えられる。
寧ろ、手刀の形で、それを顔前に構え、前に出る際に腕を伸ばし相手の胸を打つ方法の方が
有効と考えられる。バースオブドラゴンで、ウォンジャックマン老師が使用していた。

紅一点の、殺された総帥の娘の「お転婆拳」も見物。ほとんど白鶴拳からアレンジした物
だろうが。アンジェラマオインさんの動きを彷彿とさせる。

五獣拳の中の「豹拳」の中に、詠春拳特有の裏拳の連打が見られるのも見所。

小学校の頃、チャイナガ−ル入りの吹き替えのビデオを見て面白かったので、
DVDが発売された時、嬉しくて買ってみると声が違う…、曲が入ってないよっ。
次に出たのを買ってみると、吹き替えなし+曲なし、がっかりしました。

そして今回の収録内容を見て驚きました。吹き替えあり+チャイナガ−ル入りではありませんか。
発売して中身を見るまで、安心できないのがジャッキー作品の怖いところです。
期待半分、不安半分の気持ちで見ましたが、途中にチャイナガ−ルが流れた時からニヤニヤが止まりませんでした。
ラストバトルも当然、チャイナガ−ルが流れるため盛り上がります。ホントに良かった。

もし、チャイナガ−ル入りの吹き替えを過去に見て、購入を躊躇っている方がいましたら
今回は確実に買いだと思います。これ以上は難しいんじゃないかって位の出来です。