From Spirituals To Swing の感想
参照データ
タイトル | From Spirituals To Swing |
発売日 | 1999-08-24 |
アーティスト | Spirituals to Swing |
販売元 | Vanguard Records |
JANコード | 0015707016926 |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » ブルース・カントリー » ミシシッピデルタ・カントリーブルース |
購入者の感想
ジャズの起源と歴史を実演で辿るというこの歴史的な試みには、二つの大きな事件が含まれている。一つは、当時一般のファンの目にほとんど触れることのなかったブギ・ウギ・ピアニストを、コンサートのステージ、それもクラシックの殿堂カーネギー・ホールなどに上げてしまったこと。もう一つは、本コンサートが、数々のモダン・ジャズの名盤で名高いブルーノート・レコードを生み出したことだ。ジャズ・ファンの貿易商だったアルフレッド・ライオンは、この日のコンサートに赴き、ブギ・ピアニストたちの実演にふれて、すぐさま吹き込みを申し出たのが、このジャズ・ファンなら知らぬ者のないレコード会社の出発点になったのだ。
さて、そのようなエピソードを抜きにしても、このコンサートは十分歴史的価値のあるものとなっている。その第一は、同じステージに上がったレスター・ヤングとチャーリー・クリスチャンの共演が聴けることだろう。カンサス・シティ・シックスという最高のユニットに恵まれて繰り広げられる素晴らしい快演の数々には、スウィング・ファンならずとも、興奮を抑えきれないのではないだろうか。
全盛期のベイシー・バンドやカンサス・シティ・ファイブ/シックスの実演が、大量の未発表曲の復刻によって一段と楽しめるようになったこともうれしい。アイダ・コックスのヴォーカルにストライド・ピアノの大御所J.P.ジョンソン+ウォルター・ペイジ、ジョー・ジョーンズがバックを務める「Lowdown Dirty Shame 」という未発表曲もある。
フィナーレを飾る10分近いジャム・セッション「Oh, Lady Be Good 」の迫力には、いつ聴いても圧倒される。
いずれにせよ、「フロム・スピリチュアルス・トゥ・スイング」を聴かずして、「歴史的名盤」なる言葉を使うなかれ、である。
さて、そのようなエピソードを抜きにしても、このコンサートは十分歴史的価値のあるものとなっている。その第一は、同じステージに上がったレスター・ヤングとチャーリー・クリスチャンの共演が聴けることだろう。カンサス・シティ・シックスという最高のユニットに恵まれて繰り広げられる素晴らしい快演の数々には、スウィング・ファンならずとも、興奮を抑えきれないのではないだろうか。
全盛期のベイシー・バンドやカンサス・シティ・ファイブ/シックスの実演が、大量の未発表曲の復刻によって一段と楽しめるようになったこともうれしい。アイダ・コックスのヴォーカルにストライド・ピアノの大御所J.P.ジョンソン+ウォルター・ペイジ、ジョー・ジョーンズがバックを務める「Lowdown Dirty Shame 」という未発表曲もある。
フィナーレを飾る10分近いジャム・セッション「Oh, Lady Be Good 」の迫力には、いつ聴いても圧倒される。
いずれにせよ、「フロム・スピリチュアルス・トゥ・スイング」を聴かずして、「歴史的名盤」なる言葉を使うなかれ、である。