The Turn of the Screw (Dover Thrift Editions) の感想
参照データ
タイトル | The Turn of the Screw (Dover Thrift Editions) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Henry James |
販売元 | Dover Publications |
JANコード | 9780486266848 |
カテゴリ | » 洋書 » Special Features » all foreign books |
購入者の感想
本作が恐怖小説(あえてホラーとは言わない)か否か、というのがポイントだろう。
著者の意図するところは、恐らく巷間指摘されているように、亡霊は人の心の中にいる、ということだろう。
たぶん、それが正鵠を得ていると思う。
しかし、本書はさまざまに深読みができる。
もし亡霊が本当に存在するのならば、とか。
もしかしたら、アンファンテリブル物なのかもしれない。
そう、本作を表面のストーリーだけ追えば、単なる幽霊物か異常心理物かのどちらかという結論になるはずだ。
そう読み取れるように、書かれている。
だが、本作の怖さは、もっと深いところにあるのかも知れない。
そうも読める、というほど、本書の記述は曖昧である。
断定を避け、そして総ての説明から逃げているのだ。
それが、不安定なストーリーと相まって、作品に不思議な深みを与えているという、実に著者にとって都合の良い作品なのである。
では、つまらない小説かと言われると、これが非常に面白いのだから、困ったものだ。
非難されるのを承知で言えば、女子供の出てくるもの、特に大人のヒロインが心理的迷宮に彷徨うものが、私は大好きなのである。
だから、原作だけではなく、映画版も見た。
こちらも、モノクロ作品でなかなか良い雰囲気だったし、原作のイメージを、それほど損ねてはいない。
デボラ・カーはきれいで、いかにもという神経質な気品漂う、まさに女史という言葉がピッタリだ。
たぶん今なら、ニューロティックサスペンスと宣伝されるであろう作品だが、かなりクラシカルであり、万人に勧められるものではない。
この、ゆったりとした恐怖の盛り上がりについてこれる人には、ぜひ読むことをお勧めする。
古典的名作であり、ジャクスンの「山荘奇談」などが好きなら、おさえておくべき作品である。
著者の意図するところは、恐らく巷間指摘されているように、亡霊は人の心の中にいる、ということだろう。
たぶん、それが正鵠を得ていると思う。
しかし、本書はさまざまに深読みができる。
もし亡霊が本当に存在するのならば、とか。
もしかしたら、アンファンテリブル物なのかもしれない。
そう、本作を表面のストーリーだけ追えば、単なる幽霊物か異常心理物かのどちらかという結論になるはずだ。
そう読み取れるように、書かれている。
だが、本作の怖さは、もっと深いところにあるのかも知れない。
そうも読める、というほど、本書の記述は曖昧である。
断定を避け、そして総ての説明から逃げているのだ。
それが、不安定なストーリーと相まって、作品に不思議な深みを与えているという、実に著者にとって都合の良い作品なのである。
では、つまらない小説かと言われると、これが非常に面白いのだから、困ったものだ。
非難されるのを承知で言えば、女子供の出てくるもの、特に大人のヒロインが心理的迷宮に彷徨うものが、私は大好きなのである。
だから、原作だけではなく、映画版も見た。
こちらも、モノクロ作品でなかなか良い雰囲気だったし、原作のイメージを、それほど損ねてはいない。
デボラ・カーはきれいで、いかにもという神経質な気品漂う、まさに女史という言葉がピッタリだ。
たぶん今なら、ニューロティックサスペンスと宣伝されるであろう作品だが、かなりクラシカルであり、万人に勧められるものではない。
この、ゆったりとした恐怖の盛り上がりについてこれる人には、ぜひ読むことをお勧めする。
古典的名作であり、ジャクスンの「山荘奇談」などが好きなら、おさえておくべき作品である。