昭和史 1926-1945 の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル昭和史 1926-1945
発売日販売日未定
製作者半藤 一利
販売元平凡社
JANコード9784582454307
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

1941年(昭和16年)12月8日、日本海軍は真珠湾を攻撃、
太平洋戦争・大東亜戦争(対米英戦争)の火蓋が切って落とされた。

江戸幕府瓦解から、日清日露を経て、日本困窮始まりとなる
上記の出来事までを語る。

そこで著者が一番に指摘するのは、
日本人の中に出来上がる国民的熱狂はすべからく間違いであるということである。
熱狂は熱狂でしか無いのに、いつしか権威を持ってしまう。
そういえば、それは、小泉郵政民営化の時も同じでした。

他に昭和前史から学ぶべきものをまとめる。
・抽象的な観念論より具体論を
・小集団エリート主義の弊害
・国際的常識の欠如
・直ぐに結果を求める対症療法的解決策の採用。大局観の無さ

★高校時代の歴史で世界史を選択していたという言い訳で、近代日本史を知らないことへの恥ずかしさを誤魔化してきたし、この時代のことを知らない世代との関わりを中心にしていれば、あまり長くない余生もふじゅうしないでやり過ごせると思っていた。しかし、そういった歴史からの逃避が、自分の中から方向転換を迫られた。その時に選んだのが、敗戦に至る迄の日本の歴史を描いたこの作品だ。
実は、半藤一利氏の本は『戦う石橋湛山』を一月前に読んでいし、この時代を一番分かり易く語ってくれるとも聞いていた。
内容だが、日清戦争からポツダム宣言受諾迄の1926年〜1945年迄の20年間を描いたものである。この時代の20年という時間の流れは、グローバル化し、科学技術や情報技術の発展の著しい現代と比較しても、社会が大きく揺れ動き、現代に決定的な影響を与えた政治的(軍事的)な判断の連続であった。そして、何より半藤一利氏が訴えたかったのは最後に掲げた。戦争を避けられなかった日本人の戦争における教訓だったのだろうと思う。最後その要約をまとめておく。
戦争の教訓
1時の勢いに駆り立てられてはいけない。熱狂そのものが権威を持ち始め、不動のものの様に人々を引っ張ってゆき流していった。熱狂のなかに自己の理性をおさえつけ、熱狂に棹さすことができなくなる。
2さいだいの危機において抽象的な観念論を非常に好み、具体的な理性的な方法論を全く検討しなくなる。自分にとって望ましい目標を設定し、実に上手く壮大な空中楼閣を作り上げる。
3日本型のタコツボ社会における小集団主義の弊害
4国際社会のなかの日本の位置づけを客観的に把握していなかった。主観思考による独善に陥る。
5何かことが起こった時に、対処療法的な、すぐに成果を求める短兵急な発想。時間的空間的な広い意味での対局観が全くなく、複眼的な思考ができない。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

昭和史 1926-1945

アマゾンで購入する
平凡社から発売された半藤 一利の昭和史 1926-1945(JAN:9784582454307)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.