行政法概説Ⅱ -- 行政救済法 第5版 の感想

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参照データ

タイトル行政法概説Ⅱ -- 行政救済法 第5版
発売日販売日未定
製作者宇賀 克也
販売元有斐閣
JANコード9784641131774
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 法律 » 行政法

購入者の感想

行政救済法に関して最新版になっています。本書を読むことで救済法に関する知識が多くなると言える。基本書としてこれなら対処できそうだと思います。

2013年の4版から2年弱で改訂された第一人者の行政救済法のテキスト。
立法の第一線にいる先生で、総務省との連携もあって、改正も早いわけですが、塩野宏先生とちがって、単発の論文(行政法研究やジュリストにときどきでますが)というより、法典の解説や体系書をどんどん書くタイプ。もう10冊以上の大著があります。小早川先生のような切れ味鋭い実務型ではなく、秀才で勉強家。おそらく必死で勉強されているのでしょうし、それに、なんとかしなければという、使命感もあるでしょう。行政法という分野は、教える側の力量の差がありすぎて、れっきとした法科大学院にも、これはと、首をかしげるような先生が多数散在していますので。

本書は、主に行政不服審査法の改正にあわせるための新版ですが、このテキストを書く前に、逐条解説(いわいるコンメンタール)を出版(2015有斐閣)してあり、アバウトには書かないという、学問的良心と真摯さを感じます。同時に新判例が補充されています。東大に「上級行政法」という講座があって、そのテキストをみると、同じような問題意識のところが散見されますので、おそらく、両方を宇賀先生が書いておられる可能性あり。まあ、何でも書くということなんでしょうけども、熟慮はやや足りない感じがします。

塩野宏行政法2と比較しますと、第一に、情報量が二倍以上あります。非常に細かな立法動向もCOLUMNという細事の囲みで拾ってあり、ここだけ読んでも大変勉強になります。わたしはふつうの弁護士で、租税関係だけではない行政事件も最近は受任が多くて、忙しさに負けて新しい考え方につい疎くなりますが、この本のコラムだけ読んでも、追いつける気持ちになります。地方自治の分野の広域行政についての立法動向もばっちり書かれていますので、著者の「地方自治法概説」と併読すると、ほぼ全体の様子がわかるようになっています。忙しい実務家には大変ありがたいところです。

 ★ 塩野宏行政法1,2,3は、理論的現状を総括する書き方であるのに対し、宇賀概説1,2,3は、動的な把握+現実の裁判への対応が強く意識されています。

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