ペット・サウンズ (新潮文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルペット・サウンズ (新潮文庫)
発売日2011-11-28
製作者ジム フジーリ
販売元新潮社
JANコード9784102179611
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

とてもオススメの読み方です。ビーチボーイズのペットサウンズは、まず、フリッパーズギターのヘッド博士の未来島、に引用されており、そこから追っかけて、
良いなあ、と思いました。特に、静岡に住んでいて図書館で借りたときは大変な衝撃を受けたのですが、のちに、長じてちゃんとしたものを新品で本屋で買って聴くと
アレ?と思いました。無論良いのですけども、学生の頃の衝撃、感動が、特にない。別のCDの話だったか?しかし。たーらー、という、不安を思わせるフリッパーズの引用の元はちゃんとあるし、
この辺は老いたので、こういう手練れの力を借りて、感動を呼び起こそうと、この本からして、意味なしスイングで、ビーチボーイズのスマイル論評で、言及されていて(実父が勝手に音楽の版権を二束三文で売ったとか)で、言及の本人の手で訳されて今手元にあるという。
村上先生が、現著者が評価しない、ペットサウンズ、表題曲について、自分はこれだけ魂を揺さぶられたインスツルメンツは無いみたいなことを言っていて

普通ならアルバムの短い一曲なんですけど、固定してそれだけ聴くと、村上先生のような感慨をいきなり抱くから素敵。

ビーチボーイズの歴史的名盤、ペット・サウンズに対する偏愛に満ちた評論を、村上さんが偏愛に満ちて訳出した。
訳文の所々は村上さんのヴォイスと著者のそれとの区別がつかなくなっている。(と、僕は思うのだが)

1961年のデビュー以来わずか4−5年ほどで頂点に上り詰め、その後、長い苦難に満ちた道のりをたどる(今もたどり続ける)ビーチボーイズの、まさに絶後となる名盤、ペット・サウンズ。
伝説のアルバム「スマイル」が世に出ていれば、ビーチボーイズもペット・サウンズも全く違った運命が待ち受けていたのだろうが、神は、歴史は、彼らにこの1枚しかお与えにはならなかった(とはいっても、ビーチボーイズには他にも名盤、名曲はいっぱいあるんだけど、不朽の1枚となるとやはりコレになるようです)。
本書は、そのペット・サウンズの1曲々々について歌詞や旋律、演奏をいつくしむように丹念に評している。
まさに偏愛なくしては成しえない仕業。
巻末には村上さんのゴキゲンな解説もついていて、ビーチボーイズファン、村上ファンには堪えられない一冊でとなっている。(と、このあたりはもう一人の偏愛者、萩原健太風。でもないか)0

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

ペット・サウンズ (新潮文庫)

アマゾンで購入する
新潮社から発売されたジム フジーリのペット・サウンズ (新潮文庫)(JAN:9784102179611)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.