声優魂 (星海社新書) の感想

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参照データ

タイトル声優魂 (星海社新書)
発売日販売日未定
製作者大塚 明夫
販売元講談社
JANコード9784061385672
カテゴリ » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL » イラスト集・オフィシャルブック

購入者の感想

私はこの本を読んで、声優を志す人に読んで
欲しい1冊だと思いました。
この本には大塚さんから見た声優業界の現状が
赤裸々に綴られており、大塚さんご本人も
「声優だけはやめておけ」と書いています。
逆にこの本を読んでも声優になりたい、と
思える人ならば、声優という生き方を選んでも
後悔しないのではないか、と思いました。
そういう人ならば、本書に込められた大塚さんからの
力強い言葉も心に響くことでしょう。

以下、各章ごとに内容を簡単に紹介させていただきます。

第1章:「声優になりたい」奴はバカである
1章は特設ページから半分以上が読めるので、
興味がある方はぜひ読んでみてください。
声優という生き方がいかにハイリスク・ローリターンという
ことが色々な面から紹介されます。
さらにそんな現実を知ってもなお声優になりたい!と思っても、
それは勘違いです、やめておきなさい、とバッサリ切り捨てます。

第2章:「演じ続ける」しか私には生きる道はなかった
2章は大塚さんの自伝的な章です。
大塚さんの子供時代から、父大塚周夫さんとの関係、
芝居を志したきっかけ、山寺宏一さんとの出会い、
代表作(スネーク、バトー、ライダー)への思いなど、
大塚さんの人生の遍歴を知ることができます。

第3章:「声づくり」なんぞに励むボンクラどもへ
3章は大塚さんの役者としてのこだわりが書かれています。
「良い演技をするにはどうすればいいか?」に拘り続ける
大塚さんのストイックな姿勢を垣間見ることができます。

第4章:「惚れられる役者」だけが知っている世界
4章は声優を取り巻く業界について書かれています。
声優学校の問題点や、ものづくりをする人たちの姿勢、
マネージャーとの関係、ビジョンの大切さなど、
大塚さんから見た現状と苦言、あるべき姿が書かれています。

アニメ関連業界の末席に5年ほどいました。
そのときにたくさん出会った「養成所通いの勘違い」声優の卵たちに感じていた
何ともいえない「大丈夫なの?君の人生」という不快感に近いお節介な心配が
明瞭に言語化された内容だったので膝を打ちました。

「皆もう少しリスクに目を向けたらどうなの」

この言葉に、きっと大塚さんは、「夢をもつべし」教に毒された、
地に足がついてない若い「声優志望という夢を持つ自分に酔っている勘違いちゃん」
に多く出会ってきたのだろうなと思いました。
それでも本書はそれを非難している訳ではなく、冷静に諭すように
声優という仕事について説明をしています。その上で、覚悟はあるのかと。

「夢を持つ」ことが素晴らしいなんて、誰が言ったんだ。
まっとうに生きられるならそうしろ。
それでも声優として生きる後輩を情熱をこめた眼で待っている。
大塚さんの職業に対する愛が感じられます。元業界末席者より敬意を表して。

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