The Teeth of the Tiger (Jack Ryan Novels) の感想

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参照データ

タイトルThe Teeth of the Tiger (Jack Ryan Novels)
発売日2003-08-12
製作者Tom Clancy
販売元Random House Audio
JANコード9780739306680
カテゴリ » 洋書 » By Publisher » Random House

購入者の感想

クランシーのライアンシリーズ最新作は、ついにジャック・ライアン本人ではなくその息子ジャック・ライアンJr.を主人公に据えたものになった(ビッグ・ジャックは既に政界を引退した身)。『Patriot Games』のラストに彼の誕生が描かれていたことを思うと、なんとも昔日の感がある。
さて、この作品のテーマはずばり「テロリズム」。それも、9・11以降の新しいテロを取り上げている(作品中に9・11をほのめかす記述も多い)。『The Sum of All Fears』の連中に比べて遥かに国際化しクレバーになったテロリスト達を、クランシーは相変わらずの緻密なプロットで描き上げてゆく。
作品の細かい点については実際に読んで体験していただくほかないが、『The Bear And The Dragon』以降の2作品においてクランシーは、比較的短いページ数(本作は430ページ)で舞台を限定した書き方をしているように思える。前作『Red Rabbit』では米英ソの情報機関、本作では対テロ機関と国際テロ組織、といった具合に。限られた範囲で凝縮した物語が描き出されているとでも言おうか。
これまでの全世界を巻き込むような壮大なストーリーに慣れた身にはいささか違和感もあったりするが(星4つはそのスケールの小ささに)、やはりさすがはクランシー。一旦読み始めたらとらえて離さないストーリー展開は見事というほかない。
なんとなく続きがありそうな終わり方をしているので、これからの作品展開にも期待だ。

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