別冊数理科学 数学的な感覚の探求 2014年11月号[雑誌] の感想

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タイトル別冊数理科学 数学的な感覚の探求 2014年11月号[雑誌]
発売日2014-11-22
製作者砂田利一 他
販売元サイエンス社
JANコード4910054701142
カテゴリジャンル別 » 雑誌 » 教育 » 教科別

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月刊「数理科学」の記事から再編集した内容です。今後も群論・圏論・表現論・代数幾何学・ベクトル解析・複素解析・微分幾何学・トポロジー・数論などの分野別にこのような別冊で200ページぐらいの本を切望します。
特に桂先生のイプシロン・デルタ論法が関数列の一様収束で有り難いとのこと、同値類と商空間のはなし、植物に学名を付けるのは植物の集合のクラス分けと日常的に行っている話。商空間とはクラスの集合に演算の構造が入っている時、そこのメンバーが一糸みだれず団体行動をしているイメージが大事との説明。ベクトルの持つ本質的な性質だけを抜きだして抽象的ベクトル空間で議論すると普遍性が得られる。群・環・体もある演算の大事性質だけ抜きだして抽象化して論理展開する。合同のように同じものを同じと思える感覚が実数体の多項式環をイデアルで割った商環が複素数体と同型、つまり、それらは見かけは全く違うがそこでの和と積の代数構造が全く同じ対応がつくという同型を見抜く数学の感覚が大事。
中村郁先生の「楕円曲線」が商空間を考えると複素数の世界で複素一次元トーラスとして2次元複素射影空間の中にできる。これは実2次元トーラスとして「ドーナツ」の表面だけの「円環面」として図1で表示される。これはリーマン・ロッホの定理などを基礎に証明される代数幾何学の成果である。「楕円曲線」を高次元へ一般化したらアーベル多様体となりアーベル多様体の同型類を整理して並べた集合がモジュライ空間である。モジュライ空間を代数多様体になるよう工夫するのがモジュライ理論という。
この点は阿原先生のトポロジー覚でのアイソトピー(同位相変形)・ライデマイスター移動の話に通じる。
他にも「東大教授が語る、東大新入生のための数学ブックガイド」落合
「新・数学の学び方」小平「21世紀の新しい数学 ~絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学~」黒川
「数学をいかに使うか」志村
「寄り道の多い数学」大沢健夫
「数学のおもしろさ」斉藤恭司なども凄くためになります。

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