黄金伝説 1 (平凡社ライブラリー) の感想

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参照データ

タイトル黄金伝説 1 (平凡社ライブラリー)
発売日販売日未定
製作者ヤコブス・デ・ウォラギネ
販売元平凡社
JANコード9784582765748
カテゴリ人文・思想 » 宗教 » キリスト教・ユダヤ教 » キリスト教一般

購入者の感想

聖人伝説の集大成、『黄金伝説(Legenda aurea)』は、ヨーロッパについて学ぼうとするなら必読の書である。

13世紀のジェノヴァ大司教、ヤコブス・デ・ウォラギネの手になるラテン語の本書は、15世紀には英訳もされ、

あとがきによれば、聖書に次いで広く読まれた書であるという。

聖人というとあまり日本では馴染みがないかもしれないが、例えばサンタの元ネタ聖ニコラウスなどは、多少知られているかもしれない。

この本は、そういった聖人たちの伝説的な物語を、短編集のようにしてまとめたものである。

ひとりの聖人あたり、せいぜい10ページや20ページ程度で、なかには2ページの聖人も。

本当に短編集感覚で読める。

ストーリーは、どの聖人も大筋においては類似している。まずは聖人の名前の由来や意味を解説し、

それぞれの聖人が生まれ、苦行をするなどして信仰あつき者となり、奇蹟を行ったりしてキリスト教を広め、

多くの人々をキリスト教に改宗させ、「異教徒」たちの迫害とたたかって拷問され死ぬか、

或いは信仰生活のうちに天に召されて死ぬかする過程を描いていく。

例えば、ローマの神々の像を打ち壊したり、病気を治してあげて患者をキリスト教に改宗させたり、

キリスト教信仰を捨てるよう求められて反抗して捕まり、おそろしい拷問にらくらくと耐えたり、火あぶりになっても無傷だったりする。

当然、唯一キリスト教だけを賛美しているので、非キリスト教徒からみるとどうもしっくりこない点もあるが、物語として読めば、意外とおもしろい。

このような聖人たちの伝説の合間合間に、主の降誕について、などキリスト教の重要な点の解説となる章もいくつか入っている。

600ページ近い第1巻には、38人の聖人の物語が入っている。各章末に注が付され、理解を助けてくれる。

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平凡社から発売されたヤコブス・デ・ウォラギネの黄金伝説 1 (平凡社ライブラリー)(JAN:9784582765748)の感想と評価
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