知的生活習慣 (ちくま新書) の感想

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参照データ

タイトル知的生活習慣 (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者外山 滋比古
販売元筑摩書房
JANコード9784480068095
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門

購入者の感想

「知識、情報のあふれる現代では、健康的生活習慣だけでは不十分である。(中略)よい知的生活習慣を身につければ精神的活力の源となって、人生を豊にすることができる」。

生活とは習慣によって築かれている。イギリスでは「習慣は第2の天性である」ということわざがある。規則正しい生活習慣やバランスのよい食習慣や適度の運動の習慣が健康を支えるように、高度に発達した現代社会では知的な生活習慣も極めて重要である。そのような立場から、著者の生活習慣を紹介し、エッセイとしてまとめた本である。

日記をつける。計画を立てる。忘れて頭を整理する。図書館を利用する。メモをつける。辞書を読む。話す仲間を作る。生活を編集する。横になったり、散歩をしたり、ラジオ体操をする。散文を書く、手紙を書く。万年筆にこだわる。そのようなことが書いてある。

「ただ知識が多いというだけで喜ぶのは幼稚である。目的も考えずに知れば知るほどよいと考えるのは知的な人間の偏見である。ある種の知識は、新しい文化を創造するに当たってときに有害である」「知ることはもちろん大切である。思うことも悪くはないが、それ以上に自己責任でものを考える習慣を身につけるのが大切である」。この人らしい、やわらかで読みやすい文体で書かれてあるが、時々このようにずばりと切り込んでくる。

著者も述べているように、生活習慣というのは個性的なものなので、ある人にうまくいっているものが他の人にとってもうまくいくとは限らない。本書で紹介されていることも、あくまで著者のケースである。だから例えば、高齢で加齢による視力の衰えにより読む量も大幅に減らさざるをえない立場にある著者の知識習得に関する意見を、次々新しい技術が登場する先端分野に携わったりまだ進路が明確に定まっているわけではない若い人が表面的に真似すべきかどうかはまた別の考え方があってもいいかもしれない。また、風邪の効用の話とか、横書きは目に悪いといった主張は、面白いエピソードを交え且つ文章がうまいのでつい納得させられそうになるが、あくまでもエッセイであり、かならずしも十分な科学的根拠がある話ではない。

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