夏目友人帳 19 (花とゆめCOMICS) の感想

構成のしっかりした、読みごたえのある一冊。

友達との付き合いから危険な妖怪退治、
石洗い様の美しい花とそれにまつわる哀しい話、
祖母玲子さんの勇敢な思い出話、何とも剣呑な祓い屋との因縁、
まったく種類の違う話がしっかりかみ合って、中身の濃い一冊。

だんだん夏目がハンサムになっているような気がするのは気のせいか。
様々な経験を積んで夏目が成長しているってことかな。
それにしても、不気味な話で始まり、不気味な話で終わる。
ブックエンド方式の中身がほんわりした心温まる話でよかった。
辛いことや嫌なこともも、素敵で切ない素晴らしい経験で乗り越えていけるんだね。

もしかしたら石洗い様のしるしが見えるのではないかと、
期待しながら自然の景色を眺めてしまいそうな、そんな気持ちに。
自分自身が浄化されたいのかもしれないな。
とにかく読みごたえのある一冊だった。