美少年尽くし の感想
参照データ
タイトル | 美少年尽くし |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 佐伯 順子 |
販売元 | 平凡社 |
JANコード | 9784582828597 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門 |
購入者の感想
世は男子ブーム。BL、イケメン、草食系などなど、男社会で常に男が女を消費してきた日本で、女子が商品としての男を堂々と語る時代になっている。
そんな流れとしか思えないタイトルと表紙だが、佐伯順子さんがそんなゆるい仕事をするはずもないわけです。
江戸時代に、武士のみならず庶民の間でも、フツーにあった男同志の愛やセックス。これを縦横無尽に資料を読み解き、現代社会の視点も入れて、ユニークにして腑に落ちる論証が進む。読み飛ばせない、しっかりした内容でありながら、飽きない退屈しない内容となっているのは、著者の力量だろう。男色をメインとしているが、そこから反射される形で、異性間また女性観も問うているところも読みどころ。
驚かされるのは、本書が四半世紀以上昔の本であること。今に合わせた相当の書きなおしはあるが、骨太の内容をそんな前に書いていたとは、驚かされる。そういえば、近年は風俗・水商売を題材としたルポや比較文化、社会学等の本が新書でも結構出ているが、一方で、男子ブームについては、感覚的なエッセイ程度しか見掛けない。女装家や男の娘など、本書あるいは著者のようなしっかりした本で検証してもらいたいところだ。
そんな流れとしか思えないタイトルと表紙だが、佐伯順子さんがそんなゆるい仕事をするはずもないわけです。
江戸時代に、武士のみならず庶民の間でも、フツーにあった男同志の愛やセックス。これを縦横無尽に資料を読み解き、現代社会の視点も入れて、ユニークにして腑に落ちる論証が進む。読み飛ばせない、しっかりした内容でありながら、飽きない退屈しない内容となっているのは、著者の力量だろう。男色をメインとしているが、そこから反射される形で、異性間また女性観も問うているところも読みどころ。
驚かされるのは、本書が四半世紀以上昔の本であること。今に合わせた相当の書きなおしはあるが、骨太の内容をそんな前に書いていたとは、驚かされる。そういえば、近年は風俗・水商売を題材としたルポや比較文化、社会学等の本が新書でも結構出ているが、一方で、男子ブームについては、感覚的なエッセイ程度しか見掛けない。女装家や男の娘など、本書あるいは著者のようなしっかりした本で検証してもらいたいところだ。