ビギナーズ刑事政策 の感想

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参照データ

タイトルビギナーズ刑事政策
発売日販売日未定
製作者守山 正
販売元成文堂
JANコード9784792319038
カテゴリ社会・政治 » 法律 » 司法・裁判 » 刑法・訴訟法

購入者の感想

本書(第2版)は、編者である守山正先生と安部哲夫先生を含め著者8名の共著であり、書名通り、「初学者向け刑事政策の基本書」です(はしがきより)。色刷ではありませんが、横書き・本文404頁ですので、適度な分量といえます。

全体的に満遍なく図版・コラムを多数配して、項目毎に「キーワード」「参考文献」を紹介しています。また、紹介した人物のうち一部は顔写真を掲載し、本書の最後には「刑事法令年表」が付いています。これらの工夫により、特に初学者にとって学習し易いものになっています。

「初学者向け」以外の本書の特徴は、(1)犯罪原因論の紹介は殆どせずに、他の部分を充実させていること、(2)世界的な刑事政策の動向を含めて整理する「刑事政策の動向」を一項目設けて説明していること、を挙げることができます。

本書は、現在の刑事政策の基本書として必要な事柄、すなわち、エビデンスに基づく政策(6頁)、体感治安(255頁)、刑罰ポピュリズム(46、50頁)、犯罪予防論(56頁)、修復的司法(123頁)、高齢者による犯罪(324頁)、児童虐待やDV(366頁)すべてについて説明をしています。ですから、日本の刑事政策の現状に対応した内容といえます(ただ、「精神障害者の犯罪」という項目はなし。)。これらの点から、★5とします。

本書を含め刑事政策の書籍は、どれも統計資料を引用し、問題点の説明をしています。しかし、犯罪白書や報道記事などの分析を読めば、(犯罪原因論を除き)大部分は容易に知り得るのですから、極論すれば、刑事政策本を購入する必要はないのです。なので、「刑事政策は、まともな市民であれば誰でも知っている社会常識である」とさえいえるでしょう。

ところが現実は違うのです。

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成文堂から発売された守山 正のビギナーズ刑事政策(JAN:9784792319038)の感想と評価
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