Neuroanatomy through Clinical Cases の感想

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まず最初にひとりでこれだけの内容の大著をまとめあげた著者に脱帽する。帽子といえば本文中の写真にヤムルカ被った兄ちゃんが登場するが著者だろうか？名前もジューイッシュっぽいしきっとそうだろう。神経解剖と銘打ってはいるが解剖を強力に駆使した神経内科書と表現すればよさそう。それも極上の図版と写真と明快な症例解説で溢れんばかり。症例は神経内科全ての領域をしっかりカバーし押し付つがましくなく鑑別診断が進められる。単一の著者なので文体も統一されていてギクシャク感がない。頭の中で何度も反芻したくなる英語である。ネッターの伝統ゆえかイラストも素晴らしい。線を引いたり書き込んだりするのが恐れ多いくらい。観賞用にもう一冊買いたくなる。初版に比べCTとMRIが増量され高精細となったが理解の基本は考え抜かれた図表から得られる。ちなみにonline reviewは有料、まだ試しておりません。どなたか感想をお教えください。
学生時代にこんな教科書に巡りあったら読みふけって他に手が回らなかっただろうなあと慨嘆することしきり。今の学生さんが羨ましい。単名でこんな書をものにする人間がいるアメリカの懐深さには恐れいった。