アンの想い出の日々〈下〉―赤毛のアン・シリーズ〈11〉 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトルアンの想い出の日々〈下〉―赤毛のアン・シリーズ〈11〉 (新潮文庫)
発売日2012-10-29
製作者ルーシー・モード モンゴメリ
販売元新潮社
JANコード9784102113523
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 英米文学

購入者の感想

構成は、『アンの想い出の日々 上』と同じで、短編と短編の間に、アンの朗読する詩(アン自作やウォルター作など)と、
それを聞いた家族たちの感想が短く対話形式でつづられています。
本書前半は、『アンの想い出の日々 上』の続きで、第一次世界大戦が始まる前の穏やかな時代(第一部)で、
後半が第一次世界大戦終結後から第二次世界大戦勃発までの話し(第二部)となっています。

第二部の詩の後の会話は、主にウォルターを忍ぶものが多く、子供たちも結婚しているのがうかがえます。

短編は恋愛ものが多く、どれも収まるところに収まる感じで安心して読めました。
『アンの想い出の日々 上』同様、ブライス家の人々は噂程度で、アンとギルバートの孫もチラホラ出てきます。

一番心に残った短編は『あるつまらない女の一生』で、恋愛…って言っていいのか…ちょっと毛色が違います。
死の床にある85歳のオールドミスの大叔母。彼女は結婚も出来ず働き続け、つまらない人生を送った憐れな女…と
親戚一同に思われていましたが、実は彼女には誰も知らない過去がありました。
人がなんと言おうと、彼女は自分の人生を全うし、満足しながら旅立ってゆく…なんとも清々しい気持ちになりました。
見た目だけでは人の人生を量り知ることは出来ない…
人生の良し悪しは人の評価ではなく自分で決めるのだ…とシミジミ思いました。

この短編を読めて良かった。

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