Cool Struttin の感想

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参照データ

タイトルCool Struttin
発売日販売日未定
アーティストSonny Clark ソニークラーク
販売元Classic Records
JANコード0601704103792
カテゴリミュージック » ジャンル別 » ジャズ・フュージョン » スウィングジャズ

購入者の感想

一発目の Cool Struttin’・・・フィリー・ジョー、チェンバース、クラークの3人が繰り出すミディアムをほんの少しだけ遅くしたレイジーなビート(このテンポを俗にジャンキー・テンポと言う)がたまらない。
このビートに乗って私の夢想は、初めてこの曲を聴いた40年ほど前のS市のジャズ喫茶に飛ぶ。
狭い店内に充満する煙草の煙、Altecの巨大なスピーカーから鳴り響く黒い音楽、言葉少なにじっと聴き入る客たち・・・17歳のガキが初めて目にするどこか危険な大人の世界だった。

さて、日本の「ジャズ喫茶」文化が生んだ最大のヒーローの一人がソニー・クラークだったが、このジャズ喫茶が廃れていくのと期を同じうして、実はクラークは本場アメリカでは全くの無名選手で、「Cool Struttin’」のダウンビート誌での評点はたったの2.5星、初回プレスは1000枚しかなかった、などという話が巷で囁かれるようになった。
結果、ハード・バップ随一の名ピアニストとしてのソニー・クラークの名声は、日本だけのローカルな(あるいはカルトな)現象にすぎなかったのだということになり、「日本だけで有名なピアニスト」というレッテルがクラークの代名詞になっていく。

クラークをめぐるこの日米の極端なギャップについては、聴衆の「感性」の違いに還元されることが多い。クラークのマイナーを基調とした哀感漂うブルース・フィーリングが、日本人のやや湿気を含んだ感性にピッタリなのだ、と。
私も確かにそうだろうとは思う。が、クラークがアメリカで無名に終わった原因のひとつは、単純な話、ニューヨークに上ってからのクラークが聴衆の面前でほとんど弾いたことがなかった、ということである。
レコードの音源のみが情報源だった日本のジャズ喫茶文化に対し、NYを中心とするジャズの基本は、あくまでジャズ・クラブやライヴ・スポットでの生の演奏であったし、そこで聴衆や批評家の評判を取ったプレイヤーのレコードが、結果として売れる。

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