銀と金　７ (highstone comic) の感想

野党から宮沢内閣不信任案が上程。1993年6月18日、羽田・小沢派ら自民党議員39名の賛成により、不信任案が255対220で可決。８党派連立で細川内閣が成立。後任の自民党総裁に河野洋平が選出される。中選挙区制から小選挙区制へ。選挙制度改革には欠かせない法案が議会を通る。
この巻は、あの有名な出来事の裏で、銀さんが活躍していたという物語。
法案否決から一転、法案成立に至る過程で、株価が上下し、裏でその絵を描いた張本人が利鞘を稼いでいる。あり得ない話じゃない。ちょっと前にも、郵政民営化法案で同じ現象が起きた。関係者が株を買っていても、おかしくない。
日本の全企業を支配下に置くという銀さんのシナリオは面白かった。銀行法１０条１項の国有事業に制限を加えるだけで可能というシンプルな点が実にいい。民間企業の調査会社ってのは、ちょっと前に建築偽装でありましたね。非常に面白い。
作者の頭の良さが随所に見える。0