農業超大国アメリカの戦略: TPPで問われる「食料安保」 の感想

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タイトル農業超大国アメリカの戦略: TPPで問われる「食料安保」
発売日販売日未定
製作者石井 勇人
販売元新潮社
JANコード9784103342519
カテゴリビジネス・経済 » 経済学・経済事情 » 各国経済事情 » アメリカ・カナダ・オーストラリア

購入者の感想

日本のTPP交渉参加について、様々な議論がなされているが、米国の農業戦略を知る意味で、本書は必読の書であろう。米国の種子ビジネス、穀物メジャー、畜産業者など大手の私企業の活動は比較的知られているが、和牛の遺伝子も研究しているという大学などの研究機関などの「クラスター」も日本と比べて大きな存在であり、それら全体で米国農業の競争力を維持・強化していることは再認識する必要がある。

種子ビジネスにおいては、第二世代の種子から再生能力を奪う技術の開発や遺伝子組み換え種子の人間への影響など多くの不安要素がある。
また、カーギルの最初の日本進出は直接的には成功しなかったが、結果として米国の穀物の競争力が日本の畜産業に組み込まれてしまったことなどで、長期的に不可分の関係になりつつあることなども、大いに今後の参考となる。

米国でBSEが発生した際に、米国産牛に依存していた吉野家は牛丼を一時販売停止にするなど、米国と日本は農業・食料分野で密接に絡み合っており、単純化した議論ではなく、米国の農業戦略をまずは知ることが先決であると考えさせてくれる一冊である。0

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