Bluetooth Low Energyをはじめよう (Make:PROJECTS) の感想

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プログラミングだけが出来る程度ではちんぷんかんぷん
もっと他で勉強してきます。

BLE(Bluetooth Low Energy)とは、Bluetooth4.0規格の一部として登場した近距離無線通信技術です。
大きな特徴の一つに低消費電力があげられ、対応チップはボタン電池一つで数年稼働できるとされています。
据え置きのデバイスからiPhoneなどのモバイル端末に情報をプッシュするiBeaconという応用技術で注目され、
近年ではAndroidも対応することで爆発的普及の兆しを見せています。

「では、自分もBLEをはじめてみようかな」と、AndroidやiOSの開発者が各プラットフォームの公式ドキュメントやサンプルを片手に
BLEを初めてみようとすると、おそらく「GAP」「GATT」「ペリフェラル」などといった用語に面食らうことになるでしょう。
本書を読むことで、BLEの背景知識となる無線通信の基本的知識から、BLEの通信プロトコルの詳細、
実際にBLEのアプリケーションを開発する際のツールまで体系立った必要最低限の知識を、最小の時間で獲得することができるでしょう。

Bluetooth Low Energyをちゃんと説明した、日本語では初めての書籍だと思います。

Bluetooth Low Energyとはなにかから始まり、Bluetooth3.0までの知識で誤解しやすいところや、なぜBluetooth Low Energyなのかをしっかり説明しています。また、通信プロトコルのGAPやGATTとはなにか、そしてセキュリティやBluetooth4.0から4.2までの変遷までを、しっかり解説しています。

Bluetooth Low Energyを扱う仕事は、iOSやAndroidのアプリケーション開発者、あるいはサービスの企画立案や、ハードウェア設計者と、異なる分野の人たちがチームを組まないとできないものです。この書籍は、経験も背景も異なるチームのメンバーが、一定の前提知識を揃えるのに非常に役立つ1冊だと思います。

Bluetoothの規格書は無償で入手できますが、2600ページを超える分厚いものです。それをすべて読み通すのは現実的ではありません。本書は、知るべき要点をわかりやすくまとめてくれているので、規格の全体像を掴み用語を理解する、まさにはじめるのに最適の1冊だと思います。

ただし、ページ数の制約でしかたないのですが、iOSのフレームワークの具体的な使い方のようなアプリケーション開発の具体的な解説や、Bluetooth Low Energy のファームウェアの開発の実際といった、具体的な作り方までは踏み込まれていません。それらは今後登場する書籍あるいは開発キットを期待したいところです。