東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法 の感想

具体的な勉強の仕方を求めている人には向かないかもしれません。じっくりひとつのことを極めるタイプの勉強に向けた気持ちの持ち方・それに基づく勉強の仕方については参考になると思います。
短・中期的な試験勉強をして点数を取る方法であれば別の本をお勧めします。

この本は良いです。いわゆる「勉強法・学習ノウハウ本」ですが、もちろん、東大卒仕込みの勉強ノウハウも詰まっています。しかし、ベースとなるのは、学習項目・内容の背後に潜む「理由・根源」までさかのぼることで、勉強を楽しくしましょうという姿勢です（･･･と私は思います）。

「本質」「人と違う工夫」「独自の勉強法」「知識より知恵」「（表面的な結果より）プロセス」･･･が本書のキーワードでしょうか。「なぜ？」を増やせば本質にたどりつく、とも書かれています。どうです？ なんかワクワクして、読みたくありません？

別に私は本書のセールスパーソンではありません。しかも、「やがてはあなた独自の勉強法を編み出してくれることを強く期待しています」（37頁）とも書かれています。そこまで言われちゃ、この本を約1500円ほど支払って買う必要ないんじゃないか･･･とさえ思えてきます。すごい自信とパラドックスですね。

暗記中心の学習法ではないので、自分には合わないと思われる方々もいるでしょう。ただ、本書が「楽しい勉強法」の一端を示していることは間違いないと思います。