幻の翼 (百舌シリーズ) (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル幻の翼 (百舌シリーズ) (集英社文庫)
発売日2014-03-20
製作者逢坂 剛
販売元集英社
JANコード9784087451672
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

百舌シリーズの第二作。稜徳会病院事件後が描かれる。前作で死んだはずの百舌が生きていたという設定なのだが、後半まで百舌の影はちらつくものの、なかなかはっきりとは姿を見せない。しかし、物語は倉木警視、大杉警部補、明星部長刑事、津城警視正を中心に波乱の展開を見せる。

前作に続き、本作でも百舌はダークヒーローとして描かれ、警察組織の腐敗に立ち向かう倉木警視らと百舌が徐々に絡んでいくのが面白い。また、前作に比べると本作の方がハードな描写が目立ち、次作は一体どうなるのか興味津々である。

20年前の作品であるが故にロボトミー、フロッピーなど時代を感じる描写もあるが、今読んでも十二分に面白い。

実は、大昔、百舌シリーズを読んでいるのだが、その時、読んだのは『百舌の叫ぶ夜』と『よみがえる百舌』の2作だけだった。今回、『百舌の叫ぶ夜』と『よみがえる百舌』を父親から譲られたので、改めてシリーズを通して読んでみることにした。さらに百舌シリーズの序章と言われる『裏切りの日日』の存在を知り、さっそく読んだが、本編に勝るとも劣らず面白かった。

百舌シリーズは、以下の順となるらしい。

シリーズ序章
『裏切りの日日』

シリーズ本編
『百舌の叫ぶ夜』
『幻の翼』
『砕かれた鍵』
『よみがえる百舌』
『の巣』

本書が刊行されたのは1988年で、学生時代にそれこそ一晩で一気に読んだことを思い出し、久しぶりにKindle版で読み返してみたが、こちらも相応の年齢を重ねたせいか、無駄な濡れ場が鼻につく。『百舌の叫ぶ夜』の時にはかなり抑え気味だったのが、読者サービスのつもりか、途中で不要な濡れ場が出てくると、緊張感が途切れて、次にストーリーに没頭するのにタイムラグが生じてしまう。そんなシーンがなくても読者を十分に物語の中に引き込む力を持った作品だけに、途中でいちいちCMが入るような感じで、一気に読むという訳にいかなかった。ストーリーそのものは非常に面白く、緊張感のあるシリーズになっているだけに、惜しいと思うのは私だけだろうか。0

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