「槍・穂高」名峰誕生のミステリー 地質探偵ハラヤマ出動 (ヤマケイ文庫) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

旧版の「超火山槍・穂高」の愛読者ですが、本書となりとても読み易くなりました。内容の深さは飛騨山系に対しての想像を大きく膨らませてくれます。今後何回読むかわかりませんが、長く枕頭にあり望岳の思いを満たしてくれると感じて居ります。又ﾎｰﾑｽﾞ、ﾜﾄｿﾝ両氏の更なる活躍により次なる新書の登場を期待しています。

本書は、前著「超火山［槍・穂高］発行後の新たな知見を加えた改訂版です。
書名と解説から前著の改訂版だろうと予想した通りでしたが、書名だけではそれが分かりません。内容には発行後の新たな知見に基づく記載内容の変更があるので、前著とは別物といえなくもないですが、探偵とその助手の対話形式で進行する体裁や構成は前著を踏襲しているので、書名はそのままに改訂版とするほうが、誤解を招かないのではないかと思います。
内容自体は、前著発行後の発見を含むアップデートされた研究成果を知ることができ、興味深いものです。
なお、文庫化に伴い、本編の文字サイズは変わっていないようですが、注釈や写真、図版などが小さくなって読み難くなりました。