ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫) の感想

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参照データ

タイトルミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
発売日販売日未定
製作者スティーグ・ラーソン
販売元早川書房
JANコード9784151792519
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

この物語の登場は衝撃だった。

今、北欧ミステリーのブームが静かに続いていて、次々に質の高い作品が紹介されている。
その中には、この「ミレニアム」シリーズよりも以前に書かれた作品も少なくないが、
なんといってもブームの火付け役は、この作品だったに違いない。

「名物に旨いものなし」という言い方があって、本についてもベストセラーはつまらないという説があるが、
しかし世界中で2100万部売ったというこの小説は、文句なし、掛け値なしだ。

もちろん好みや相性もあるだろうし、世間で売れているからといって安心できないのはもっともだ。
だが売れているだけでなく、業界の目利きの褒め方も半端ではない。
たとえば『ライラの冒険』シリーズの原作者、イギリスのフィリップ・プルマン。
日本ならたとえば書評の王様のような故・丸谷才一。
いずれも絶賛である。
つまりこの本を手にとった読者が満足する確率は、相当高いということだ。

面白さにおいて、北欧ミステリーの最高峰というだけでなく、
この数年の世界のミステリーの記念碑的なヒットだろう。

すぐにスウェーデンで、またのちにハリウッドでも映画化されたので、
映画だけご存じの読者もあると思う。
映画の評価も悪くないようだが、映画を見てまあまあとか、あるいは大したことがないと思い、
原作もその程度だろうと思うのならとんでもないと思う。
もしかするとずっと後悔する誤りである。

スウェーデンの辺境の名家で起こった遠い過去の失踪事件。
迷宮入りとなり、忘却の彼方に消えた謎を解き明かす、というのも
ミステリーの王道を行く本格推理の面白さがあるが、
作品の真の魅力は、独特のヒロインの造型にある。

リスベット・サランデル。
これはもう歴史的なヒロインと呼ぶしかない。
謎の過去、抱え込んだ心の闇、異様なまでの反社会性、とんでもない能力、
気持ちの激しさと強さ。

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