新編宮沢賢治詩集 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル新編宮沢賢治詩集 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者宮沢 賢治
販売元新潮社
JANコード9784101092072
カテゴリ文学・評論 » 詩歌 » 詩集 » 近代詩

購入者の感想

宮澤賢治自体が好き嫌いはっきり判れると思う。
難しい表現、科学的専門用語など、よく分からないうちでは理解し難いかもしれない。
(しかし最後に注解が書いてあるので大丈夫だとは思う)
初めて読む人に背景で知っていて欲しいのは、
・先立ってしまった妹とし子への深い愛情。
・法華経を篤く信仰していたこと。
・自己犠牲の精神、賢治は農民になりたかったこと。
ここらを少し頭の片隅に入れて読むと内容を理解しやすく善いと思う。
多分誰だって一度は挫折や悲しみ、苦しみを味わう筈だ。其の時賢治を誰より身近に感じられる一冊である。
最後は熱に浮かされながら書いた、あの有名すぎる『雨ニモマケズ』も収録されている。
あとは『春と修羅』の序文の一部に
 ここまでたもちつゞけられた
 かげとひかりのひとくさりづつ
 そのとほりの心象スケッチです
と、ある。この一文が読了後にただ痛く切ない静謐な叫びだけの文ではなく、
この詩集には春の芽生えのようなあたたかいものも存在していたのだと感じさせてくれる。

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