林ふじを句集 川柳みだれ髪 の感想
参照データ
タイトル | 林ふじを句集 川柳みだれ髪 |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | ブラス出版 |
JANコード | 9784938750770 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 詩歌 » 句集 |
購入者の感想
自分の無知を告白するようだが、私はこれまで、川柳とはてっきり社会風刺を目的とする文学だと思っていた。しかし、本書を読んで、それが実にあさはかな先入観だったということに気づかされた。
林ふじをの川柳に社会風刺はない。本書に収録された150句あまりで描かれているのは、ひとりの女の偽りのない内面と存在で、それがあまりにもあっけらかんと、あからさまゆえにかえって痛切だ。そのくせ、ひどく自分を客観的に突き放しているように見えるのは、川柳という形式ゆえか。たとえば「まっすぐに歩いていつもつきあたり」なんて句からうかがえる孤独感は、どう見ても山頭火である。
しかしながら、☆を4つとさせていただいたのは、句数が少ないから。ハッキリ言って、もっともっとこの人の句を読んでみたい。それと、本書は私のような男が読むよりも、女性が読んだほうが広く深く共感できるんじゃないかな。
林ふじをの川柳に社会風刺はない。本書に収録された150句あまりで描かれているのは、ひとりの女の偽りのない内面と存在で、それがあまりにもあっけらかんと、あからさまゆえにかえって痛切だ。そのくせ、ひどく自分を客観的に突き放しているように見えるのは、川柳という形式ゆえか。たとえば「まっすぐに歩いていつもつきあたり」なんて句からうかがえる孤独感は、どう見ても山頭火である。
しかしながら、☆を4つとさせていただいたのは、句数が少ないから。ハッキリ言って、もっともっとこの人の句を読んでみたい。それと、本書は私のような男が読むよりも、女性が読んだほうが広く深く共感できるんじゃないかな。