ヤーノシュ・シュタルケル自伝 の感想
参照データ
タイトル | ヤーノシュ・シュタルケル自伝 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ヤーノシュ シュタルケル |
販売元 | 愛育社 |
JANコード | 9784750003405 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
名チェリスト、ヤーノシュ・シュタルケル氏の自伝。
戦後日本において、
コダーイの『無伴奏チェロ組曲』でその名を響かせた名匠。
本書に登場する人物はチェロのカザルス、フルニエ、トゥルトゥリエや、
指揮者のセル、ライナー、クレンペラー、カラヤン、ジュリーニといった多彩な顔ぶれが次々と登場する。
ハンガリーに生まれ、
同地で第二次世界大戦を生き抜きぬいた著者。
アメリカに渡り、市民権を得る過程や生活費の細かな証言は、
20世紀の欧米音楽史であると同時に、
戦後史のディテールを補う貴重な記録。
メトロポリタン歌劇場やシカゴ交響楽団時代のくだりは、
該当時期のCDを聴きながら読むとより一層面白い。
愛器・ストラディバリウスを抱えてのアフリカ・ツアーの様子が、
本書の一部として掲載されたことも嬉しい。
日本を気に入っていたようで、
最後の演奏会も日本だったとの記載。
ロストロポーヴッチ氏も逝き、
20世紀チェロ演奏の歴史を彩ってきた人々が黄昏の時に。
シュタルケル氏の御壮健を願わずにはいられない。
少々難のある和訳と誤植が散見され、そこが残念ではあるが、
文庫化したおりに修正されることを期待したい。
戦後日本において、
コダーイの『無伴奏チェロ組曲』でその名を響かせた名匠。
本書に登場する人物はチェロのカザルス、フルニエ、トゥルトゥリエや、
指揮者のセル、ライナー、クレンペラー、カラヤン、ジュリーニといった多彩な顔ぶれが次々と登場する。
ハンガリーに生まれ、
同地で第二次世界大戦を生き抜きぬいた著者。
アメリカに渡り、市民権を得る過程や生活費の細かな証言は、
20世紀の欧米音楽史であると同時に、
戦後史のディテールを補う貴重な記録。
メトロポリタン歌劇場やシカゴ交響楽団時代のくだりは、
該当時期のCDを聴きながら読むとより一層面白い。
愛器・ストラディバリウスを抱えてのアフリカ・ツアーの様子が、
本書の一部として掲載されたことも嬉しい。
日本を気に入っていたようで、
最後の演奏会も日本だったとの記載。
ロストロポーヴッチ氏も逝き、
20世紀チェロ演奏の歴史を彩ってきた人々が黄昏の時に。
シュタルケル氏の御壮健を願わずにはいられない。
少々難のある和訳と誤植が散見され、そこが残念ではあるが、
文庫化したおりに修正されることを期待したい。