Undercurrent の感想

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参照データ

タイトルUndercurrent
発売日2002-06-13
アーティストEvans
販売元Blue Note Records
JANコード0724353822828
Disc 1 :My Funny Valentine
I Hear A Rhapsody
Dream Gypsy
Romain
Skating In Central Park
Darn That Dream
Stairway To The Stars
I'm Getting Sentimental Over You
My Funny Valentine (alternate take)
Romain (alternate take)
カテゴリミュージック » ジャンル別 » ジャズ・フュージョン » モダンジャズ

購入者の感想

ジムとビルの最初で最後、一期一会の大傑作だと言いきれると思っています。2人がその持てる感性の全てを出し合い、人生最高の命がけのアンサンブルを展開しています。そしてまた素晴らしい選曲がエレガントに一曲一曲ミルフィーユのように美しく積み上げられて深い感動の涙を誘いますが、この作品は決してコーヒータイムのBGMなどではありません。
2人の演奏が創り出す息を呑むほどの壮絶な美しさにあふれています。もし2人が生きていたならばぜひもっと素晴らしい音質で聴きたいと思うばかりです。

ビル・エヴァンスとジム・ホールという素晴らしいジャズ・ミュージシャンによる貴重なデュオ演奏ですから、悪いはずがありません。名盤の誉れが高く、今でも多くのジャズ愛好家に愛されているのは、その密度の濃い音楽の対話にあるからでしょう。

ピアノとギターがまるでお互いの気持ちを探るかのようにテーマを投げかけ、それに対しての応答がまた次のフレーズへと伝播していく様が目の前に浮かぶようです。
実際、通常のピアノ・トリオとは違い、ベースもドラムスもいません。つまりリズム楽器が無いので、エヴァンスもジム・ホールも和声を展開させながら、一方でリズムを刻み、メロディを発展させながら、テンポの変化をつけるという試みで音楽に大きな変化を齎しています。

この二人が天才たる所以は、音の足し算ではなく、引き算で勝負をしているところです。ともすれば饒舌な演奏になるところを必要な音しか使わずに最大の演奏効果をもたらす曲に仕上げている訳で、一期一会のスリリングさと楽しさの両方を感じさせてくれます。

冒頭の「My Funny Valentine」での緊張感溢れる掛け合いの妙も忘れられない演奏です。疾走感と応答の妙は天才同士の会話と受け取っています。

一番好きなのは、「Skating In Central Park」です。力を抜いて、心の底からこのデュオの時間を慈しんでいるような雰囲気が漂ってきます。ジム・ホールが途中、単音でピアノに合わせている箇所なんかは、あまりの心地よさにため息がでるくらい官能的でもあります。ワルツのテンポの心地よさと愛らしさは格別ですし、多くの人に聞いてほしい演奏です。何十回繰り返し聴いたのか分かりませんが、全く飽きることなく聞ける音楽はそうはありません。質の高さは一聴すれば明白ですから。

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