日本の昆虫1400 (1) チョウ・バッタ・セミ (ポケット図鑑) の感想

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図鑑で大事なことはどの程度の利用者を対象にしたものなのかということでしょう。本書は昆虫の目程度は検討がつき、正しい種名を知るにはどの部分に注目したらよいかで迷っているものには好都合だと思います。もっとも目の検索（p.3）もあります。各目について種数を数えてみました。数え間違いもあるかもしれませんが、チョウ目326種（鱗翅類＝蝶101種と蛾225種）・バッタ目87種（直翅類）・ゴキブリ目12種（綱翅類）・ナナフシ目9種（竹節虫類）・カマキリ目7種（蟷螂類）・カメムシ目263種（半翅類）・ハサミムシ目7種（革翅類）が白バックの全形写真で紹介されています。見分け難い種の同定ポイントは線画で示され、チャバネセセリ類の比較解説や、キリギリス類・カマキリ類・セミ類などの検索図もあります。
野外でこれだけ同定できれば自然観察の楽しみとしてはじゅうぶんなものがあります。パラパラめくりながら、出会ったことのある虫をチェックしてみました。この段階で区別していなかった種類もあきらかになり、野外で再確認するという新たな楽しみも起こってきました。小形で持ち運びも容易なので、メモしながら使っていきたいと思います。
バッタとカメムシの一部は「声が聞こえる！ペン」（1万500円）で鳴き声など音声も試聴できるそうです。インターネット上でも試聴可能です。2巻目はトンボ・コウチュウ・ハチ・ハエで5月刊行予定とか。