The Michael Porter Trilogy: Competitive Strategy, Competitive Advantage, the Competitive Advantage of Nations の感想
参照データ
タイトル | The Michael Porter Trilogy: Competitive Strategy, Competitive Advantage, the Competitive Advantage of Nations |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Michael Porter |
販売元 | Free Pr |
JANコード | 9780684005775 |
カテゴリ | » 洋書 » Special Features » all foreign books |
購入者の感想
Porterの5 forcesで知られるMichael Porter氏の原書です。事業環境を5つの切り口から包括的に分析する枠組みを考案し、産業構造と事業収益の関係を巧みに説明したのが本書です。個人的にはTobin’s Qで経済学的に示唆されていた市場価値と投資収益の関係を、産業分析、企業戦略という事象に落とし込んだ分析、という感じがします。いずれにせよ彼の考案したこの枠組みが、その後の経営戦略コンサルティングや産業分析にどれほど貢献をしたのか、計り知れない功績です。5 forcesだけが独り歩きし、その欠点が時折批判も受けるようですが、これらの考え方はあくまで分析の手段。有効に使って始めて価値の出るものです。Entry/Mobility/Exit barriersやBargaining powerの説明、論理展開はさすがに良く考えられており、示唆に富んでいます。私自身も日々彼の考察の恩恵を受けている一人です。終身雇用や経営者の内部登用からExit barrierが高い日本の企業が、低成長の国内市場で経験する苦境はどうすれは克服できるのか?全ての答えが書いてある本はありませんが、本書は古典として普遍的なヒントを与えてくれます。