中国人民に告ぐ!―「文化大国」が聞いてあきれる-痛憤の母国批判 (祥伝社黄金文庫) の感想

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タイトル中国人民に告ぐ!―「文化大国」が聞いてあきれる-痛憤の母国批判 (祥伝社黄金文庫)
発売日販売日未定
製作者金 文学
販売元祥伝社
JANコード9784396313685
カテゴリ » ジャンル別 » 社会・政治 » 政治

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 副題に、「文化大国」が呆れる 痛憤の母国非難とあるが、中国の持つ光と影のうち、すでに氾濫している光の部分は割愛し、中国の抱えている影の部分に対する、まさに痛烈な発言である。
 著者は韓国系中国人で、大学で専攻した「東アジア比較文化」の一環として、日本文化を研究し、日本に留学して十数年を経過した学究であり、日・中・韓の比較文化論を中心に、三つの国ですでに四十数冊の上梓しており、日本の知識人との対談や、テレビ出演などで知られている。
 たとえば日本人には、中国文明に対する深い憧憬とコンプレックス、それに過去の戦争という行為の裏返しにされた贖罪意識が一緒になってきたが、実際には不法滞在中国人の非人間的な犯罪や、訪問したり見聞きしりしたこの国の現実から、「絢爛偉大な文化遺産と、人民や社会の非衛生的で粗暴な様相」のギャップに途惑っている現象がある。本書は、そうした矛盾のよって来る理由を白日のもとにさらけ出してくれるのだ。
 著者はそうしたこの国の矛盾の根底にある「中華思想とは?」という命題から入って、過去に遡って、この国は常に独裁政治であって、文化にしろ学術にしろ、常に皇帝に一点に集中すべきものであって、それは現在の共産政府においてもまったく変わっていないのだと指摘する。結局この「中華思想」という病根の持つ理不尽な仕組みから、一歩も抜け出せないところに、この国の悲劇と限界があるのだという。
 日本人が憶測を含め書いたものとは、また違った迫力がある。

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