現代語訳 論語 (ちくま新書) の感想
参照データ
タイトル | 現代語訳 論語 (ちくま新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 齋藤 孝 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480065780 |
カテゴリ | 人文・思想 » 哲学・思想 » 東洋思想 » 東洋哲学入門 |
購入者の感想
『声に出して読みたい日本語』等、古典の良書や古今東西の偉人を紹介した著作で有名な斉藤孝さん訳の『論語』です。
著者の、古典の名作を現代人にも親しみやすく紹介したいという姿勢、取り組みは本当に素晴らしいと思いますし、文章の読みやすさという点では、本書はその意図を達していると思います。
白文も読み下し文もなく、訳文のみの『論語』というのを初めて読みましたが、やはり漢文表記がないとハードルの低い印象を受けるので、とっつきやすさは抜群でした。
勿論、読みやすさを重視した結果犠牲になっている部分もあり、当時の歴史背景や文化、孔子一門の事情、人物関係や孔子と弟子の歴史的・客観的・一般的評価などは解説・注釈が省かれていて分かりませんし、文によっては解釈の分かれているものもある、ということも書かれていないので分かりません。
本書だけを読んで「『論語』を読んだ」とは言えないと思いますが、古典の入り口−若い人たちの「初めての『論語』」本としては良いのではないかと思います。
本書を読み、更にしっかり理解したいと思ったら、漢文・解説・注釈、孔子の小伝も付いている角川のビギナーズクラシックスや、岩波文庫、講談社のものを購入して勉強していくことをお勧めします。孔子の生涯を扱った小説や評伝もいいものが沢山出ています(孔子の生涯メインではありませんが、文学作品で個人的なお勧めは中島敦の短編『弟子』。孔子十哲の一人、子路が主人公の作品です。高校時代に読んで泣きました)。
逆に、すでに『論語』をある程度勉強されている方には少し物足りない内容かとも思いますので(斉藤さんの解釈が読みたくて買われるという方は別ですが)、お気を付けください。
著者の、古典の名作を現代人にも親しみやすく紹介したいという姿勢、取り組みは本当に素晴らしいと思いますし、文章の読みやすさという点では、本書はその意図を達していると思います。
白文も読み下し文もなく、訳文のみの『論語』というのを初めて読みましたが、やはり漢文表記がないとハードルの低い印象を受けるので、とっつきやすさは抜群でした。
勿論、読みやすさを重視した結果犠牲になっている部分もあり、当時の歴史背景や文化、孔子一門の事情、人物関係や孔子と弟子の歴史的・客観的・一般的評価などは解説・注釈が省かれていて分かりませんし、文によっては解釈の分かれているものもある、ということも書かれていないので分かりません。
本書だけを読んで「『論語』を読んだ」とは言えないと思いますが、古典の入り口−若い人たちの「初めての『論語』」本としては良いのではないかと思います。
本書を読み、更にしっかり理解したいと思ったら、漢文・解説・注釈、孔子の小伝も付いている角川のビギナーズクラシックスや、岩波文庫、講談社のものを購入して勉強していくことをお勧めします。孔子の生涯を扱った小説や評伝もいいものが沢山出ています(孔子の生涯メインではありませんが、文学作品で個人的なお勧めは中島敦の短編『弟子』。孔子十哲の一人、子路が主人公の作品です。高校時代に読んで泣きました)。
逆に、すでに『論語』をある程度勉強されている方には少し物足りない内容かとも思いますので(斉藤さんの解釈が読みたくて買われるという方は別ですが)、お気を付けください。