まんが能百番 の感想

能作品１００をマンガで解説する一冊。１作品につき１ページで登場人物紹介、１ページで簡単な解説とストーリーの始まりの部分、２ページの見開き１２コマで物語全体をなぞる４ページ構成。絵は非常にシンプルだが物語をコミカルに、動的に表現して面白おかしく、分かりやすく、読み物としても良好。その一方で、４ページあるうち、１、２ページにかなり余裕があるにもかかわらず、解説があっさりしすぎており、登場人物紹介や歴史的な背景もほぼ素通りなのはいかにも残念な気がする。また、１２コマの物語は動的で分かりやすい反面、雰囲気的には実際の能とは別物で、実演とリンクせず、能が好きな人が読めばそのコミカルな解釈を笑って楽しめるが、この本から能に入ってゆけるとは言いがたい。能で描かれてきた物語が簡単に理解できるという点に絞った本として購入しよう。

まず最初の１ページで物語の背景や配役などが
わかりやすく書かれています。その次の見開きページで
お能のストーリーがマンガでえがかれています
これだけで　だいたいどんな話かがわかります。
しかも　そのマンガがとってもかわいくて　思わず笑みがこぼれます
知りたい演目だけでなく　ページを全部読んでも全然退屈しません
１００番全部読み終えると、なんとなくお能の世界観みたいなものが
わかるような　つかめるような気さえしてきます
普通は「お能はよくわからない」と敬遠しちゃいますが
ムツカシイことをすっとばして興味がもてるように書かれていると
思います。　初心者にはとってもお勧めの本です。