赤い中国消滅 (SPA!BOOKS新書) の感想

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タイトル赤い中国消滅 (SPA!BOOKS新書)
発売日2014-04-05
製作者陳破空
販売元扶桑社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 国際政治情勢

購入者の感想

「試練に満ちた長い歳月の経験から、私は思考することを学んだ。中国の実像を捉えるためには深い洞察力が不可欠であり、同胞たちに正しくメッセージを伝えるためには高い表現力が必要だ。思考はこの2つの力の根源である」。

「私は中国ではなく中国共産党を批判しているのだ」ということだ。著者は、1990年代における中国の民主化活動の中心人物の一人。現在は、故国を脱してアメリカに在住している。

日本では「天安門事件」として有名な1989年の民主化活動への弾圧によって、著者は逮捕され、大変厳しい扱いを受ける。著者は、学生のみならず一般大衆も巻き込んで全中国に広がっていた当時の運動の盛り上がりから、共産党が武力行使に乗り出すとは考えていなかったし、そうなれば民衆が騒乱を起こすだろうと予想していた。しかし、見通しは甘かった。’ケ小平は老獪だった。まず、北京を大々的に見せしめにして、その後は全国の民主化活動を静かに消していった。その辺の経緯については、著者が所属していた中山大学を中心に具体的に書かれている。

元々、著者の両親は、文化大革命のターゲットにされた階層である。父親は連日の拷問にさらされ、子供の頃の著者も石を投げられたり教師から露骨に差別された。どうやらこの子供の頃の記憶が、「諸悪の根源は独裁制度にある。民主的な制度や公衆監督制度があって初めてこうした災禍を避けることができる」という著者の思想の原点になっているようだ。幸運だったのは文化大革命が終わったことで、著者の学校の成績がダントツで良かったことが評価されるようになり、当時中国では珍しかった大学進学への道が開けたという。米国に渡ってからのことも書かれている。まさに、激動の人生であるが、「真の男は屈辱から発奮するのだ」とあるように、けしてへこたれずに智恵を絞って生きてきたたくましさも随所に見られる。

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