この人を見よ の感想

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参照データ

タイトルこの人を見よ
発売日2013-05-19
製作者フリードリヒ ニーチェ
販売元古典教養文庫
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 認識論

購入者の感想

「私の言うことがわかっただろうか?

十字架にかけられた者に対するディオニュソス」

ニーチェ最後の書「この人を見よ」の最終行こう結ばれています。

1888年10月わずか20日間で書き上げられ、その2ヵ月後には昏倒し精神錯乱状態になり、

1900年亡くなるまでの11年間もはや正常ではありませんでした。

「この人を見よ」はニーチェのラストメッセージ、遺言でもあります。

それはまるで電柱の巨大なトランスがオーバーショートし火花を散らして焼け落ちたかのようです。

しかしその内容は「悲劇の誕生」から「ツァラトゥストラ」「ワーグナー」まで、主要な自分の著作をあくまで冷静に回顧し解説しています。

あの膨大な著作群をまるで昨日連続ドラマとして書き上げたのごとく整然と。

結果、皮肉にも「この人を見よ」はニーチェ作品のなかでもっともわかりやすく彼の思想を語ったものとなっています。

ニーチェは処女作「悲劇の誕生」でディオニュソス的世界の発見、発明を歌い、「この人を見よ」のラストで今一度キリスト教世界に対峙するディオニュソス的世界を歌って閉じています。

ともあれニーチェ思想の第一主題がソクラテス、プラトン以前の混沌、ディオニュソス的世界であることははっきりしています。

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