American Sniper: The Autobiography of the Most Lethal Sniper in U.S. Military History の感想
参照データ
タイトル | American Sniper: The Autobiography of the Most Lethal Sniper in U.S. Military History |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Chris Kyle |
販売元 | Harper |
JANコード | 9780062238863 |
カテゴリ | » 洋書 » By Publisher » HarperCollins |
購入者の感想
米国史上最もlethal(殺傷能力の高い)なスナイパーと言われた兵士、Chris Kyleの自伝。Bradley Cooper主演で映画化されており、映画を観る前に読んでおこうと思って、読書開始。戦争モノは苦手で戦場での撃ち合いのシーンなどは読み飛ばしてしまうことも多々あったものの、Kyleの自伝としての部分は非常に興味深かった。戦場で戦うという兵役の過酷さはもちろんだが、帰国して日常に戻ろうとする際の精神的な葛藤、乗り越えられない仲間の死、家族との溝…。それらが、Chrisのありのままの言葉で書かれていて、読み応えがあった。印象的だったのは、「人を殺すことに関してどう思うのか」と聞かれた時に「なんとも思わない。オレが殺しているのは、“悪い奴ら”だから」と言い切り、戦争に行って敵を殺しまくることを、I love it, I enjoy itと明言してしまう彼のメンタリティ。それくらいの精神力が無ければ、ああいう泥沼の戦場では戦い切れないのだろうが、そのメンタリティをもってしては、本国の「平和な日常」を生き切るのもまた困難であり…。そういう葛藤というか、ジレンマというか、を強く感じた。またアメリカ人の持つこれほどまでのpatriotismは、いったいどこから来るのかなぁ、とも。いろんな意味で、日本人とのメンタリティの違いが際立つ一冊。
R.I.P. Chris Kyle. support his family by buying the book