消えたヤルタ密約緊急電―情報士官・小野寺信の孤独な戦い―(新潮選書) の感想

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参照データ

タイトル消えたヤルタ密約緊急電―情報士官・小野寺信の孤独な戦い―(新潮選書)
発売日2013-02-22
製作者岡部伸
販売元新潮社
JANコード登録されていません
カテゴリ歴史・地理 » 日本史 » 一般 » 日本史一般

購入者の感想

日本として非難されるべきは「戦争に負けたことのみ」です。

その敗戦の遠因ともなった「ソ連和平仲介路線で進めているので、それに沿わない情報は握りつぶす」という行為は日本への背信行為です。その点を事実と関係者へのインタビューで詳述する良書です。

日本企業でサラリーマンをやっていると「これは今の時代もありえる」と想像できるのが悲しい。私もサラリーマンとして「重要案件の会議前日に、状況を一変させる情報が入ってきて、幹部は逃げ回り、その情報は会議では報告せず。案件がつぶれてから、関係者で集まり、”あの情報は聞いてなかったことにしよう”と口裏合わせ」という経験あり。

この本を何度も読みましたが「ではどうすればよいのか」の答えがありません。
①「悪いニュースほど迅速にトップに伝える」という文化を醸成
②「逃げない幹部」のみを登用する。
③「機動的かつ柔軟にに動くのが当たり前の外国人幹部」を登用するか。
④ book smartである官僚でなく「現場で生きるか死ぬかの体験をしている軍人」に決定権を与えるか。(これはなさそうだが)

自分も答えがないが、「考えさせるきっかけ」としては最高の本。

小中学校でも絶対に取り上げるべき事件であり、本である。
自分の子供たちにはまだ早いが、少なくとも「日本の運命を決する段階でこういう事件があった」は家族団らんのときに教えてます。

すべての日本人に捧げたい良書。国靖かれ。

大本営作戦本部が、いかに一握りの軍事エリートによって牛耳られ、国の進むべき道を誤らせたかを今に示すすべての日本人必読の書である。
 惜しむらくは、その張本人瀬島龍三はもうこの世にいない。生きてこの書を読んだらどういう言い訳をしたか聞いてみたいものである。
 時あたかもこのたび、第22回山本七平賞を受賞したそうである。賞に恥じない名著である。

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